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那覇空港第二滑走路の完成以降、観光客はどれくらい戻るのか!?データを元に推測!

最終更新日 : 2020年2月5日

最近どこのホテルも民泊も予約状況が芳しくないと苦しんでいます。宿泊施設が増えた上に韓国の情勢も悪く、その上ド閑散期なので過去数年で最も状況が悪いのはどこも同じでしょう。そんな中での唯一の希望は那覇空港第二滑走路ではないでしょうか。でも第二滑走路の本格稼働以降、この状況は改善するのか、するとしたらどれくらい回復するのか。今日は個人の意見では無く、データがこう言っていますよというのをご紹介致します!

那覇空港第二滑走路運用開始時期

私も那覇空港の近くに住んでいる事もあって、2年ほど前からよく進捗具合を見に行ってレポートしているのですが、なんと予想に反して工事の遅れが無いそうです(笑)!!!絶対に遅れると思っていたのですがこれがなんと予定通り進捗しているとか。

運用開始時期は正式に発表されていて2020年3月26日で決まりのようです。もう間もなくです!

国土交通省は26日、建設中の那覇空港第2滑走路を2020年3月26日に供用開始すると発表した。安定的に運用できる年間発着回数は、現在の13万5千回から約1・8倍増となる24万回を見込んでおり

いよいよ運用スタート 那覇空港の第2滑走路 来年3月26日 発着回数1.8倍、24万回に
沖縄タイムス

発着回数は驚異の1.8倍!!

当初の予測では、第二滑走路へ行く為に第一滑走路を横切る必要がある為、発着回数は1.1倍〜1.4倍になるとされていましたが、最新の計算では約1.8倍!これは期待出来る!!

国交省の発表によると、2018年の那覇空港の国際線国内線合わせた着陸回数(離発着では無く、着陸のみ)は8万ちょい。一日225回で国内5位だそう。

順位空港着陸回数
東京国際(羽田)226,747 
成田国際128,100 
関西国際93,559 
福岡90,052 
那覇81,803 
新千歳76,919 
大阪国際69,132 
中部国際50,886 

でも待てよ?羽田とか成田とか滑走路複数あるからそれ勘案したらどうなるの?という事で着陸回数を滑走路本数で割ってみました。その順位はこちら

順位空港年間着陸回数滑走路本数滑走路あたり着陸回数
1福岡90,052190,052
2那覇81,803181,803
3成田国際128,100264,050
4東京国際(羽田)226,747456,687
5中部国際50,886150,886
6関西国際93,559246,780
7大阪国際(伊丹)69,132234,566
8新千歳76,919419,230

那覇空港堂々の第二位!!つまり日本で二番目に混んでいる空港なんですね。つまり需要があるという事。就航も順番待ち。ただ、那覇空港は自衛隊との共用空港の為、自衛隊優先でよく旅客機が待たされます。それも勘案すると福岡と同等クラスの混み具合かもしれません。これ以上便数が増やせないのも納得。

そんな状況でタイミングよく第二滑走路が完成!行政グッジョブ!

入域観光客数はどうか

では最新(2019年10月)の入域観光客数(空路のみ)をみてみます。県の発表では

対前年(H30)同月比 マイナス11,700人、ー1.6%

マ、マイナス???そう、前年同月比で減っているんです。これまでの勢いが嘘のよう。ちなみに国内、海外別で見ると

国内客 +2.5%

外国客 △17.9%

海外ガク減り!!!

内訳を見ると

韓国△80.9%

中国△7%

やはり韓国のマイナス80%という減り幅がインバウンド不調の要因。昨年10月はこの5倍の4万人近い韓国人が訪れていた事を考えると凄い数です。但し、韓国中国以外の他のインバウンドは伸びているのは期待できますね。

4月〜10月の半年で見ても

国内客 +5.6%

外国客 △5.2%

半年で見ても国内客との違いが鮮明です。インバウンド重視のAirbnbのみの宿がコケているのはここが大きな要因でしょう。

増加部屋数は+10%!!

では沖縄県内の宿泊部屋数はどのくらい増えているのでしょうか。

以前に弊社が保健所のデータを元に独自に試算したところ、2019年は部屋数は

10.6%の増加

という見立てです。

沖縄県 民泊・旅館業宿泊施設数2019年最新版

2018年の実績でも部屋数で7.6%増えているのに、さらに今年は10%以上も増えるんですね。

供給過剰状態が続いている

まとめると

10月の観光客は

国内客 +2.5%

外国客 △17.9%

合計  △1.6%

宿泊施設部屋数は年間で

+10.6%

需要は減って供給が増えているのですから売上が減るのは当然かもしれません。インバウンド頼みだった宿は大きく売上を落としていて、国内客メインだった宿も売上そこそこ落ちている 

という構図になっているはずです。ここまでが現在の状況

第二滑走路以降はどうなるか

では第二滑走路が運用開始されるとどうなるのか。

繰り返しますが、10月の観光客は

国内客 +2.5%

外国客 △17.9%

合計  △1.6%

増加部屋数は+10%くらい

この時点でインバウンド頼みだった宿は同じ事をしていても昨年から30%近く売上が落ちているはずです。単価も下がっているのでもっと落ちているかもですね。

そこに第二滑走路を推計を足すと、インバウンド頼みだった宿は

発着回数が

1.1倍だったらまだ苦しい

1.4倍なら二桁成長はギリギリいけるかも

1.8倍なら大分売上が増える

という感じになるのでは無いでしょうか。

もちろん、運用開始直後からいきなり1.8倍は考えにくいので、当初は1.1倍位から徐々に増えて数年かけて最大1.8倍という風になるでしょう。来年は良くて1.2倍くらいに思っておいた方がいいかもしれません。

結論

共用開始直後は昨年までのような売上は期待しにくい

でも徐々に増えていくので今撤退を検討されている方は、第二滑走路以降まで待って様子をみてからでも遅くは無い

という事です。政府の方針もまだまだインバウンド観光客を増やす方針ですので、沖縄の宿泊業界は今(12月、1月)が底。2月以降は徐々に回復して、4月以降はさらに増えて2020年の夏は一気に爆発してもおかしくないかと思われます。

どう販売するのが良いか

現状は分かった。今後の予測も分かった。ではどう販売するのが良いかという点にも触れておきます。

いままでのインバウンドバブルもあって、インバウンドメインで集客していた宿は潤っていましたが、今回のインバウンドの急激なブレーキでリスク分散の大切さが身にしみた方も多いでしょう。そこで国内外バランスのお役に立つよう、下記に主要予約サイトの沖縄県における国内外バランスと特徴を記載しておきます。


国内外比率国内:海外特徴
楽天9:1一部アジアで利用 
じゃらん10:0ほとんど日本人
アゴダ2:8最近日本人利用も増えている
ブッキングドットコム4:6国内外バランスが良い
エクスペディア4:6国内外バランスが良い
Airbnb2:8日本人利用も増えてきている

※国内外比率は各宿泊施設からのヒアリングベース

現在の沖縄への入域客の国内外比率は国内70%海外30%です。

それを元にどこで販売するのが適切か判断してみて下さい。

  • 長期的には減るが、まだまだ多数派の国内客を取りにいくのか
  • 今はブレーキがかかっているが長期的な伸びしろのある海外客を取りにいくのか
  • バランス型で取りにいくのか。

弊社では国内外のバランスを考慮して民泊型の施設の場合は最低でもブッキングドットコム、Airbnbの2社での併売を推奨しています。長期的なインバウンド需要を抑えつつ、日本人客もある程度取り込める感じになります。

ホテルタイプの規模になると部屋数が多い為、多数派の日本人客は外せません。その為、楽天は必須でじゃらん、ブッキングドットコム、アゴダ、エクスペディア、Airbnbの中から施設規模によっていくつかをチョイスする形がベスト。大きなホテルなら全部やっても問題ありませんが、小さい施設はOTAを増やし過ぎると場合によってはマイナスの影響もありますのでご注意を。

1サイトだけではリスクが高すぎます。かといって増やせばいいというものでも無いので、マーケットの動向を見ながら随時変更していく必要があるかと思います。

弊社でも旅館業民泊の運営代行やホテルタイプのコンサルティングを行っております。

気になる方はお問い合わせページからお問い合わせ下さい。相談はもちろん無料です!(宣伝)ww


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