公開日: 2017年10月31日
最終更新日 : 2020年6月30日 だんだんと明るみに出てくる民泊新法詳細ですが、その民泊新法と別でさらに厳しい規制を自治体レベルで課す事が出来るのが、民泊条例です。民泊新法自体がまだ施行されていないので、民泊条例も未だ施行された自治体はありません。しかし、案レベルでかなり具体的に出てきています。
今日は各自治体から現時点で出ている民泊条例案をいくつかご紹介致します。これらの案を元に今後各自治体が追随するものと思われます。
京都の例
京都市の民泊条例案、金閣寺や南禅寺周辺など1~2月限定 2017/10/26
住宅宿泊事業法(民泊法)の2018年の施行を受け、今年12月にかけて市民からの意見を集約、18年6月15日に市条例を施行する見通し。 京都市は市街地を取り囲む東山、北山、西山の「三山」の麓一体を「住居専用地域」に定め、店舗や宿泊施設の立地を制限している。民泊は観光閑散期の1~2月に限定し、60日程度に営業日数を制限する方針だ。
日本経済新聞
北海道の例
民泊の営業制限へ 住居専用など4区域 道独自条例案 2017/10/31
「民泊」の新法(住宅宿泊事業法)が来年6月に施行されるのを前に、道は30日、営業ルールを定める独自条例の考え方について最終案をまとめた。小中学校周辺や住居専用地域など四つの区域で営業を制限する一方、家主居住型の「ふれあい民泊」は規制対象から外す。道は来年2月の定例道議会に条例案を提出する方針。
日本経済新聞
その他の地域の例
民泊条例、沖縄や滋賀も検討 北海道・京都に続き 制限区域や禁止期間など焦点に 2017/9/29
民泊の実施区域や期間などを追加制限できる「民泊条例」について、沖縄県は制定に向けて作業を開始させることが28日、明らかになった。琉球新報が報じた。沖縄県の第5回定例会の代表質問で、県側の担当者が明らかにした。県内にある市町村の意見を取りまとめて条例案を作成していく意向で、来年の2月議会には条例案を提出したい考えという。
今回明らかになった沖縄県のほか、滋賀県でも民泊条例に関する連絡会議の設置が行われる見込みで、ほかの自治体でも検討が今後始まっていくとみられている。
今後はどうなっていくの?
現時点で出ているのは、京都市、北海道、沖縄県、滋賀県となっています。京都のみ、府では無く市が音頭を取っているようです。
最も厳しいのは北海道の30日。京都も厳しい目の1〜2月限定でかつ60日程度となっています。民泊はそもそも宿不足に対応する意味合いもあるのに、閑散期のみに限定するのはいかがなものか。古き良き宿の多い京都旅館協会のロビー活動の賜物ですね。
今後はこれらをたたき台にして各自治体が規制条例を制定していくものと思われます。せっかく盛り上がってきた民泊を、法で叩き落とすのもなんだか寂しい限りです。
11月19日 追記 長野の例
長野も上乗せ条例検討中との事。広がりを見せています
長野県は、2018年6月をに施行される住宅宿泊事業法(民泊新法)に向け、民泊の営業日数を制限する条例案の提出を検討していると信濃毎日新聞などが11月13日に報じた。2018年2月の県議会定例会に条例案を提出する方向で調整しているという。
元Booking.com アカウントマネージャー。数百以上の宿泊施設にウェブ販売をアドバイス。アパートメントタイプから、ビジネス・リゾートホテル、グローバルチェーンまで幅広いタイプの宿泊施設の販促をサポート。OTAの裏事情まで熟知したノウハウでホテル・民泊のウェブ集客をお手伝いします。
「自治体による民泊条例上乗せ規制 まとめ 2017年11月現在」への1件のフィードバック