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私がAirbnb社長なら日本のホテル業界はこうやって乗り込むぜ! 

最終更新日 : 2020年6月30日 民泊が日本でここまで浸透するきっかけとなったのは、言わずと知れたAirbnb。もちろん訪日ビザ緩和や政府の訪日観光客政策の影響もあるかとは思いますが、Airbnbが無ければ、ここまで訪日観光客が脚光を浴びる事はなかったのではないでしょうか。

 

そんなAirbnbですが、既存のホテル業界を潰すだの違法だのと、悪いイメージで語られる事も多いのもまた事実。そこで、今日はせっかくなので、私がAirbnb社長なら、日本のホテル業界にこうやって乗り込むぜ!というのを書いてみたいと思います。半分妄想ではありますが、ホテル業界と民泊の現状と問題点等、リアルに記載していますので、勉強になるかと思いますのでご一読下さい。

 

Airbnbとは

 

今更ですが、ざっくりおさらいしてみましょう。

Airbnb(エアビーアンドビー)は、宿泊施設・民宿を貸し出す人向けのウェブサイトである。世界192カ国の33,000の都市で80万以上の宿を提供してい]。2008年8月に設立された、 サンフランシスコに本社を置く、非公開会社Airbnb, Inc.により所有、運営されている。

ウィキペディア

 

時価総額は未上場なのでわかりませんが、上場すれば3兆円位になると言われています。

東証一部上場の企業で時価総額3兆円というと2017年9月27日現在で上から40位前後

三井物産と同じくらいで、アステラス、スズキ、ヤフージャパンよりも上です。

 

参考)日本経済新聞

https://www.nikkei.com/markets/ranking/page/?bd=caphigh

 

三井物産の売上高は2017年3月発表で4,360億

Airbnbの日本での取扱高は予測ですが、約1,500億円。根拠は下記をご参照下さい。

 

Airbnbと2大OTA(楽天トラベルとじゃらん)の数字を比較したら驚愕の事実が判明!

 

これで大体の規模感がわかったのではないでしょうか。

 

何故Airbnbではホテルが予約出来ないのか

 

Airbnbは民泊サイトなのですが、何故ホテルを予約出来ないかご存知ですか?「民泊に特化しているから」というのはもちろんそうです。Airbnb社の戦略です。ただ、ホテルも民泊も同じ宿。宿泊する目的が同じなら同じサイトで検索出来た方がユーザー目線ではないでしょうか?

「ホテルも同時に表示してしまうと、民泊に泊まりたくてAirbnbに来ているユーザーにとって民泊が探しにくい」という意見もあるでしょうが、そんなの「ホテル以外を表示」ボタンひとつでソートをかければいいだけの話。もしくはホテル以外の表示をデフォルトにして、「ホテルも合わせて表示」ボタンでもいいかもしれません。

 

Airbnbは宿側の手数料が3%で、既存予約サイト(手数料7-15%程度)に比べて激安なので、集客出来るのであればホテルにとってもAirbnbで販売するメリットは大なので需要はあるはずです。

 

サイトコントローラーという障壁

Airbnbでホテルを検索出来ないのには実ははもう一つ大きな理由があるのです。ネックはサイトコントローラーと呼ばれる販売在庫を予約サイト間で連動させる一括管理システム。現状、国内予約サイト(楽天トラベル、じゃらん)とAirbnbをつなげる事が出来るサイトコントローラーは「手間いらず」というシステムのみ。シェアもそこまで高くない上、連動出来るようになったのがごく最近。大手ホテルの多くが利用するTLリンカーンというサイトコントローラーはAirbnb未対応なので、ホテルとしてはAirbnbを導入したくても出来ないのです。別で在庫を管理してしまうと、オーバーブッキングしてしまいます。

 

ちなみに、日本の一般的な宿のサイトコントローラー導入率は7割を超えると言われ、世界でも突出して高いそうです。その理由は楽天トラベル傘下の「ねっぱん」というサイトコントローラーが、楽天トラベル参画施設は無料で利用できるから。楽天トラベルは、実はこのサイトコントローラー無料戦略で一気にシェアを拡大したのですね。

 

私がAirbnb社長なら訪日観光客に沸く日本市場はこう攻める!

こんな状況の中、もしも私がAirbnb社の社長なら、ホテル業界にこうやって殴り込み?をかけようと思っています。

 

まず、国内大手ホテルのシェアが最も高いサイトコントローラー「TLリンカーン」を買収します。その上で、速攻で開発部隊を投入してAirbnbと連動させて大手ホテルへの送客に乗り出します。民泊と違ってホテルは箱がデカイのでガッポガッポ¥¥¥!

 

その後、大手ホテルが落ち着いてきたら、今度はTLリンカーンを無料にして、先の「ねっぱん」のシェアを奪いにいきます。ねっぱんは安かろう悪かろうで、そこまで高機能ではありません。予約サイト間で在庫が連動するのに時差が最大15分程度かかって、繁忙期等はオーバーブッキングしやすい等、デメリットもあるのです。それに比べ、TLリンカーンは導入費用だけで10万円もかかるように高いだけあって高機能。連動時差も殆どありません。無料にすれば、楽勝でねっぱんに勝てるのです。無料にした分の利益は、ご利用頂いている宿泊施設からの手数料でまかないます。

 

TLリンカーンを運営するのは「シーナッツ」という会社ですが、概要は下記。

 

シーナッツ
設立        2007年6月1日
資本金       4億9,500万円
従業員数      79名(2017年2月1日現在)
売上高
28億4,200万円(2015年度実績)
25億1,600万円(2014年度実績)
参考)リクナビ
https://job.rikunabi.com/2018/company/r939820099/

 

時価総額3兆円の企業からしたら、赤子どころかもはや胎児。余裕で買収できます。シーナッツも未上場なので、売ってくれるかは交渉次第ですが、裏で大金積んでどうにかします(笑)

こうすれば、一気にホテル業界に殴り込みですね。殴り込みというか、ホテルに送客するので、提携です。実績が出れば必ず喜ばれるはずです。

 

世界市場ではどう戦うか

外資系宿泊予約サイトとAirbnbをつなぐのは Beds24というシステムが既にあったりするので、全世界のAirbnb戦略としては、これを買収して、各国で無料化戦略を大々的に行うのも一つの手です。大手宿泊予約サイトには殆ど繋がるので、すぐにでも効果が出るはず。

 

Beds24接続予約サイト

 

https://www.beds24.com/channel-manager.html

 

 

今後は民泊もホテルも同じ「宿泊」という目的があるので、今後はこうやって垣根が崩れていくといいですね。

 

 

 

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