公開日: 2020年6月12日
最終更新日 : 2020年12月10日
今日は元Booking.com中の人が解説します。4年以上中にいたので裏の裏側まで知っています(笑)民泊や無人ホテルでBooking.comを完全事前決済にしたいと思っている方は多いのでは無いでしょうか。他の予約サイトと違ってBooking.comはそもそも新規登録最初は事前決済すら出来ない上、実績を積み上げても事前決済のみに縛る事が出来ないのですが、Beds24のAuto Actionを利用する事で一切手間をかけずに自動で決済をかけてしまう事が可能なのです!後半でBooking.com側の規制をかわす意外と知られていない裏技も解説します!
Booking.comの事前決済の現状
Booking.comの事前決済は、恐らく「Airhostは全自動」、「Beds24は手動」 という認識の方も多いのでは無いでしょうか。私も以前はそうでした。
また、完全自動にするBooking.com側のやり方としては、「返金不可 – 支払い確約」というキャンセルポリシーのみにするという設定もある事はあります。
ただこの方法だと確かに全ての予約の決済をBooking.com側で事前に行ってくれるので安心ですが、「返金不可」という縛りがある為、そもそも予約が入らない入らない。もう全然入りません(笑)
- ゲスト視点に立つならキャンセル無料期間は長い方が良い
- ホスト視点からは事前払いは必須
これをBeds24で両立させるのが難しい状態だったのです。
Airhostで解決するには料金が高すぎるし、仕方なくBeds24のこのボタン↓
を利用しながら、手動でポチポチと決済を掛けていた方も多いのでは無いでしょうか。Square等でクレジットカード番号を手入力してやるよりは手間が省けるのでまだマシではありますが、数が増えると課金漏れがありそうで少し心配になります。
必要な準備
Beds24・Stripe側の準備
ではどうすれば良いのか。解説していきます。Beds24とStripeのアカウントがあるという前提で話を進めます。
Beds24とStripeの接続に関しては、「Yuki’s BNB Blog」さんが非常に分かりやすくまとめられているので参考にして下さい。もはや別途解説の必要無し。
【2020年版 | 超簡単!】stripeとBeds24の連携方法を紹介
【徹底解説!】Booking.com予約の決済はstripeとBeds24の連携一択!
Booking.com側の設定
下記を参考にポリシーを変更して下さい。
①キャンセル不可では無く、キャンセル可能で
②お好きな日数をお選び下さい。ギリギリまで無料の方がゲストには喜ばれます。最近は特にコロナの影響で直近の予約が増えているので、ギリギリまで受け入れる事をオススメします。
③100%で大丈夫です。
④こちらは「キャンセル料と同額」を選びましょう。
ここからが事前決済の設定です。
⑤「はい」を選びます。ここが「いいえ」だと事前決済はしませんという事になってしまうのでご注意下さい。
⑥「無料キャンセル期間終了後」を選びましょう。「終了前」を選んでしまうと、課金後にキャンセルされると返金するハメになり、余計な返金手数料がかかってしまいます。
⑦「クレジットカード」を選びましょう。
最後の「前払いの概要」を確認して「保存」して下さい。
以上でBooking.com側での設定は完了です。これでゲストに対して、
「無料キャンセル期間が終わったら、予約時に登録したカードに課金されますよ」
というポリシーになっています。
合わせて、念の為に同じポリシーページにある「クレジットカード不要の予約」 の設定も確認しておいて下さい。これにチェックが入っていると、該当予約の「カード情報が不要」という事になってしまう為、カード情報自体が取得されまず課金も出来ません。
この事前決済ポリシーの設定は、新規登録したばかりの施設は設定出来ないのですが、後半で設定出来るようにする裏技もご紹介します。
次に「ゲストの支払い方法」から利用可能なクレジットカードを指定します。VisaとEuro/Mastarcardにチェックインして、「オンライン決済を導入しますか?」は「はい」を選択して保存。
Stripeが対応しているのがビザ、マスターカード、アメリカン・エクスプレスのみなのでこの3つ以外は選択しないでください。選択すると、課金出来ません。
また、アメリカン・エクスプレスは仕様上、CVCコードが提供されません。それが原因でStripeで課金出来ない事があるので、チェックは外しておいた方がベター。
ビザとマスターで9割方カバー出来る為、問題ないかと思います。
自動決済の設定方法
ここからが本番です。Beds24側の設定をご説明します。
- Auto Action作製
- Trigger設定
- 該当・除外Code設定
- Invoice設定
の順番で設定していきます。
Auto Actions作製
Settings > Guest Management > Auto Actions
から新規のAuto Actionを作製します。
Trigger設定
ページが開いたらまずは Triggerを設定。Triggerとは、どのタイミングで決済をかけるかという設定になります。
①自動にするので「Auto」を選択
②名前は何でもOK ゲストに見えるものではありません
③Trigger Eventは課金をいつするのかという設定です。今回は「チェックインの◯日前」という設定にするので、「Check-in」を選択。予約直後に課金する場合は「Booking」にします。
④Trigger Time は③で設定した「Check-in」の何日前に課金するかという設定。画像ではチェックインの3日前に課金するので「−3Days」にしています。その右側の「Hours」は時間まで指定したい場合に利用して下さい。指定が無ければそのままで問題ありません。
ギリギリまでキャンセル無料の方が予約は入りやすいので今回は3日前という設定にしていますが、最初の決済が確認されるまでは、念の為に7日程度余裕を持っておいた方が、いざ課金されなかった時に対処する時間があるので安心です。
ただし、この日程はBooking.com上のキャンセルポリシーと同じ日程か、それよりも後の日程に設定しておいて下さい。そうしないと、無料キャンセル期間中に課金してしまってその後キャンセルになって返金というめんどくさい事になりかねません。
⑤ Booking Source は今回はBooking.comの事前課金なので「Booking.com」を選びましょう。画像では、Beds24の予約エンジンを利用して、そこでも事前課金必須にしているので「Direct」も選択しています。
該当・除外Code設定
同じ「Trigger」ページの下部に移動して課金に該当・除外する項目を設定します。
①Any Booking Info Code は下記のCodeをコピペでOK
CARDTOSTRIPE
このCodeが含まれる予約に課金しますよという設定です。
②Exclude Booking Info Codeは下記をコピペ
BOOKINGCOMBANKTRANS STRIPEPAYMENT PAYMENTDONE
これらのコードを含む予約は課金から除外しますという設定です。主に二重課金を防ぐものですが、簡単に説明すると
BOOKINGCOMBANKTRANS ブッキング・ドットコム内で事前決済予約
STRIPEPAYMENT ストライプで課金済み(二重課金を防ぎます)
PAYMENTDONE 支払い完了済み(二重課金を防ぎます)
という感じです。とりあえずコピペしておけば多分大丈夫。
Invoice設定
続いてInvoiceを設定します。ここでは、いくら課金するのかという設定をします。
①Payment Typeは「Percent of Balance Due」を選択。
②Amountは「100」と入力。①の設定と合わせて、「料金の100%を課金する」という設定になります。
③Payment Ruleは自動決済なので「Auto」を選択
④Payment Dueは「Trigger date」を選択。先に設定したTriggerのタイミングで決済をかけるという設定です。
以上で設定完了です。後は予約が入って決済されるタイミングを待つのみです。
自動決済の注意点
予約が入って決済されるまで自動ですが、注意点が2つあります。
①カード番号が間違っていた場合は手動で
カード番号が不正だったり、期限が切れている場合のBooking.comへの報告は手動になります。Beds24からでもBooking.comの管理画面からのでも良いのでボタンを押して下さい
Beds24
Booking.com
②新規登録当初の事前決済自体が出来ない時の対処法
新規登録後、ある一定の実績が出来るまでは、そもそもの「事前にクレジットカードに課金する」というポリシーが選べなくなっています。これは海外で多発する詐欺を防ぐ狙いがあるのですが、これにも裏技の対応策があります。
①事前課金が出来るアカウントは「Trusted Account」と呼ばれるのですが、このTrusted Accountを3つ以上集めます。
②「Partner Card」と呼ばれるグループアカウントを作製します。作製はBooking.comカスタマーサービスに依頼すれば作製してくれます。
③その上で、作製したPartner Cardに3つのTrusted Accountを紐付けるよう依頼して下さい。
Trusted Accountが3つ以上紐づくParnter Cardは、これまたTrusted Partner Cardとなって、信頼されるアカウントになります。このTrusted Partner Cardから作製された新規アカウントアカウント、もしくは新たに紐付けされた既存アカウントはなんとその瞬間から事前課金が出来るTrusted Accountになるのです!
そもそもTrusted Accountは3つも無いよ!という場合はお友達同士で集まってやってみるのも手です。一度Trusted Accountになってしまえば、その後はPartner Cardから外れてもTrusted Accountのままなので、一時的な連合を組むのも一つの手ですね。
Partner Cardからの新規アカウント登録は下記から
既存アカウントをPartner Cardに紐付ける場合はカスタマーサービスに依頼する必要があります。
まとめ
Auto ActionのInvoice機能とTrigger機能を利用する事でBeds24の決済は自動化出来る!!
約に立ったと思ったら、拡散した後あなたのブログにでご紹介頂けると泣いて喜びます!
注意点
先日、この設定でうまく課金出来ずに不具合があったという報告がありました。設定後はBeds24のカスタマーサービスにご自身でお問い合わせ頂くか、設定したけどうまく行かないという方は弊社まで一度お問い合わせ下さい。皆様から頂いた情報で当ブログの情報を修正する事が出来る為、無料で調査致します。
元Booking.com アカウントマネージャー。数百以上の宿泊施設にウェブ販売をアドバイス。アパートメントタイプから、ビジネス・リゾートホテル、グローバルチェーンまで幅広いタイプの宿泊施設の販促をサポート。OTAの裏事情まで熟知したノウハウでホテル・民泊のウェブ集客をお手伝いします。