公開日: 2020年5月2日
最終更新日 : 2020年6月11日
最近ブログエントリがコロナばかりになってメインの宿泊施設のウェブ集客の内容が疎かになっておりました。そこで今日は久しぶりに本業に立ち戻ってホテルや民泊のウェブ販売についてご説明します!皆さんも気になる、OTAでのヘタな売り方ランキングです!(笑)実際の具体例をご紹介していきますのでお楽しみに!さっそくカウントダウン形式でどうぞ!
第三位 Vacation STAYに頼り過ぎ
Vacation STAYとは、楽天の民泊予約サイトの事。Vacation STAYに登録するだけで他の多くの予約サイトにも自動で掲載される為、このブログでもVacation STAYが出てきた頃はオススメしたりもしていたのですが、Vacation STAYに頼り過ぎるのはよく有りません。
Vacation Stay 連携サイト
連携サイトは下記
Vacation Stayのデメリット
これだけのサイトに一括で掲載されるので手間が省けそうですが、実際には
- 連携サイトへいつ掲載されるか不明
- 連携サイトのコンテンツを細かくいじれない
- 施設名称が変
というデメリットがあります。連携サイトに掲載されるのはサイトによっては各サイト側が手作業で入力している為、いつ反映されるのか不明です。
また、各サイトの管理画面が付与される訳では無いので、おかしなコンテンツを修正するのが困難です。
例えばこんな事↓になっていても修正されていません(笑)
ほんとにここに宿泊だったらごめんなさい!
あと、見てわかる通り、施設名称がサイトによって「地域名、Vacation STAY、番号」なんです。名称なんて気にしない!という人なら良いのですが、ブランディングの観点や、施設の良さをアピールする為に(例えば施設名称にオーシャンビューとつける等)名称は重要です。
よく代行会社任せのオーナー様で「楽天トラベルやブッキングドットコムでも販売しています!」という方がいらっしゃるのですが、調べてみると、Vacation STAYだったという宿があります。そんな場合は要注意。おそらくVacation STAY経由の予約は少ないかと思われます。
試しに上述の連携サイトで特定の地域の掲載ランキング後半を覗いて見て下さい。Vacationだらけです。売れていない事の裏返しです。Vacation STAYが全く駄目だとはいいませんが、連携販売よりも各サイトに直接アカウントを作製して販売した方が細かい調整が出来るので確実に売上を上げられるでしょう。
第二位!写真がイタイ
第二位は画像がおかしいリスティングです。百聞は一見にしかず。具体例を見てみましょう
イタイ写真の具体例
こちらが検索時に一覧表示される箇所。トップ画像が何故か禁煙画像です。個人的には禁煙は嬉しいのですが、そこは禁煙・喫煙のフィルタリング機能で十分です。
中に入るとこんな感じです。
トップの画像もそうですが、強調されている画像が文字ばかりで肝心の施設画像が後ろの方になっています。
文字画像↓これも伝えたい事があるあまり、文字情報がトップ画像。文字画像は後ろの方が良いですね。
他にはこんなのもあります。
コロナ対策をしている事を強調したいのは分かりますが、これではクリックしてもらえません。
他にもこんなものや 自転車???
こんなものまであります。何推し??
こういった分割写真↓もオススメできません。
下段の写真等は小さすぎて何の写真かがわからなくなっています。スマホだとなおさらです。より多くの写真で惹き付けようとしているのでしょうが、惹きつける前にスキップされてしまいます。
こういうあまり真似しない方が良いリスティングは、各予約サイトのランキング後半を覗いてみるとみつけられますのでお試し下さい。
画像系で注意してほしいポイントは
●枚数(20-30枚以上 ホテルなら40-50枚)
●画像の順番
です。枚数が少ないと良くないのはわかりやすいと思うのですが、順番も非常に大切。特にトップ画像始め、最初の5枚で魅せる!引き込む!を意識しないと、ゲストはすぐに離脱してしまいます。映える写真、施設の強みとなる写真を最初の5枚に持ってきましょう。
特に最初の数枚は大きく表示されて強調されるので、ここでゲストを一気に引き込む!という事を意識して下さい。せっかく上位表示されてもクリックしてもらわないと何の意味もありません。
良い写真の具体例
上手い例を見てみます。例えばこれ↓
「海が見える」という自分の施設の強みを存分に表しています。「おっ!」ってなりますね。
余談ですが、外の景色にレンズを合わせると室内が暗くなり、室内にレンズを合わせると逆光で外の景色が映らない。そこをきちんと室内外を撮影できているのはとても上手い。
他にもこれ↓
「こんな海近いの??」ってクリックしたくなります。
惜しい写真の具体例
最後に逆パターンで惜しい例をご紹介します。
下記のリスティングを見て下さい。
一見普通のアパートタイプのホテルですが、中を見るとこんな素敵なオーシャンビュー!!
こういった魅力的な写真をトップにしたり、施設名称に「オーシャンビュー」と入れる等した方が施設の魅力を存分に発揮出来てより売上を上げられるでしょう。もったいない!
ゲストは予約時に画面のどこを見ているか
画像は宿泊施設を知る唯一の手がかりになるので、非常に重要。実際にゲストが予約する際にどこを見ているのかという視線テストをした所、こんな感じになりました。
赤がよく見られている箇所。青はあまり見られていない箇所です。
殆ど画像しかみていませんね。説明文なんて誰も読んで無いんです。それだけ画像が重要だという事。肝に命じましょう。
第一位 1室づつ戸別アカウント販売
映えある第一位は!戸別販売!! 例えば30室あるアパートホテルを1室づつ別々のアカウントを作製して販売する方法です。
具体例を見てみましょう。
トップ画像がおかしい点は置いといて(笑)、同じ名称でかなりの数が並行して販売されています。おそらく、多く掲載する事での「面」を取りに行く作戦なのでしょうか。
戸別販売のデメリット
このような販売方法のデメリットは
- 予約実績が分散
- クチコミが分散
というものです。予約数でいうと、30戸を一つのアカウントで販売する事で、戸別で販売するよりも30倍の予約が入る計算になります。予約サイトは売れるアカウントを上位表示するので、まとめた方が上位表示されやすいという事でもあります。
また、戸別販売だとクチコミもバラけて少ない印象になりますが、1つに集約する事でクチコミも多い良い宿だという印象をゲストに与えられます。
こういう戸別販売をしているのは、不動産系列から参入したアパートホテルに多いようです。恐らくウェブ販売に疎い社内の担当者が試行錯誤でやっているのでしょう。非常にもったいない。バラけている場合は、最も予約が入っている、もしくはクチコミの良いアカウントに集約して残りは削除した方が良いでしょう。
戸別販売の解決策
このような戸別販売と似た事例で、隣に出来た二号館を、別のホテルとして新規アカウント作製するのもオススメ出来ません。全くのゼロから予約サイトのランキングや口コミを作り上げていく事になるので、軌道に乗るまで時間がかかります。
もし、一号館が古くてクチコミも酷いというのであれば、新しくアカウント作製してゼロからやり直すのも一つですが、一号館がそこそこ上手くいっているのであれば、一号館のアカウントに新規部屋タイプとして「別館」を作る方が絶対にオススメです。ランキングも新規アカウントより上に表示されているので、初動が全然違ってくるのです。
以上、OTAでのもったいない売り方3選でした!一度ご自身の宿を見直してみて下さい!
マイズインバウンドでは上記でご紹介したような事例以外にも様々な方法でホテル・民泊の売上を上げるサポートをしています。ご興味がある方へはこちらで詳細をご説明していますのでどうぞ!
元Booking.com アカウントマネージャー。数百以上の宿泊施設にウェブ販売をアドバイス。アパートメントタイプから、ビジネス・リゾートホテル、グローバルチェーンまで幅広いタイプの宿泊施設の販促をサポート。OTAの裏事情まで熟知したノウハウでホテル・民泊のウェブ集客をお手伝いします。