公開日: 2023年2月28日
最終更新日 : 2023年2月28日
2023年1月の沖縄県入域客数が発表されました。前月の2.4倍と報道されていますが、コロナが収束するこの時期に前月と比較する事にあまり意味はありません。そこで本日はコロナ以前の入域客と比較してどの程度回復しているのか。宿泊業に与える本当のインパクトはどのくらいなのか解説します。
2023年1月 入域客数
沖縄県が毎月発表する入域客数は下記のようになっています。
10月以降は閑散期に入る事もあって若干横ばい気味です
外国人比率は下記
韓国と台湾がメインです。
合計で44,800人でした
ピーク時と比較
体感的にもかなりインバウンドが戻ってきている感じがしますが、この数字はコロナ前と比べてどの程度なのでしょうか。
2019年1月と比較してみます。
2019年1月 入域観光客数
外国客 合計229,800人 全体の3割が外国客でした。
2019年1月 沖縄県入域 外国人比率
中国本土>韓国>台湾
の順となっていました。
2019年1月外国人 空路・海路比率
平成31年1月入域観光客統計概況(平成31年2月26日発表)
インバウンド合計で約23万人ですが、その内、約8万人は海路(クルーズ船)です。クルーズ船は沖縄県内での宿泊を伴わない為、ホテル民泊への影響は皆無です。無視して良い数字でしょう。
空路だけで見ると
- 2019年 1月 150,300人
- 2023年 1月 44,800人
となり、宿泊業にとってはインバウンドは2019年比で3割くらいまで回復している計算です。
ピーク超えはいつか
インバウンドが2019年を超えるのはいつかも検証してみます。
2023年10月から国際線が復活し入域外国客の数はうなぎのぼりです
2022年10月〜2023年1月 月別外国客数推移
実数 | 前月からの増加数 | |
10月 | 2,700 | |
11月 | 12,100 | 9,400 |
12月 | 32,800 | 20,700 |
1月 | 44,800 | 12,000 |
月を追うごとに10,000〜20,000人ずつ増加しています。
どの程度増えていくかは航空各社の事情もあるので一概には言えませんが、仮に2月以降も、10月〜1月の平均値14,000人/月ずつ増加すると仮定すれば、2023年8月には142,800人となり2019年8月の15万人とかなり近い数字になります。 雑な計算でスミマセン。。。
沖縄県インバウンド推移 試算
実数(2月以降は試算) | 前月からの増加数 | |
10月 | 2,700 | |
11月 | 12,100 | 9,400 |
12月 | 32,800 | 20,700 |
1月 | 44,800 | 12,000 |
2月 | 58,800 | 14,000 |
3月 | 72,800 | 14,000 |
4月 | 86,800 | 14,000 |
5月 | 100,800 | 14,000 |
6月 | 114,800 | 14,000 |
7月 | 128,800 | 14,000 |
8月 | 142,800 | 14,000 |
中国人観光客が戻ってくるとすれば、期待できる数字ですね。
まとめ
- 2023年1月はインバウンドは2019年比3割まで回復(宿泊業限定)
- 2023年夏頃には宿泊を伴うインバウンドは2019年を超える可能性
インバウンドの増え方等、かなり雑な試算にはなりますが、昨今の外国人観光客の増え方をみているとあながち無理な数字ではないように感じられます。
大きく増えていくのは間違いありませんので、それに備えて受け入れ体制を整えていきましょう。
元Booking.com アカウントマネージャー。数百以上の宿泊施設にウェブ販売をアドバイス。アパートメントタイプから、ビジネス・リゾートホテル、グローバルチェーンまで幅広いタイプの宿泊施設の販促をサポート。OTAの裏事情まで熟知したノウハウでホテル・民泊のウェブ集客をお手伝いします。