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ホテル・民泊 開業するならどこ!? 沖縄県宿泊統計にみるマーケットの違いと地域別の取るべき戦略

最終更新日 : 2023年2月1日

本日は沖縄県の宿泊データからマーケットの特性について解説します。現在宿泊施設を運営されている方は差別化のヒントに。これから宿泊施設を開業しようと検討中の方はエリア選定のヒントになるでしょう

沖縄県宿泊施設実態調査

今回のデータは全て沖縄県が発表している宿泊施設の調査から引用しています。

今回紹介している分以外にもエクセルで詳細な数字を発表していますので、気になる方は参考にしてみてください。

令和3年宿泊施設数・客室数・収容人数(宿泊施設実態調査結果)

最新版が令和3年(2021年)版となっている為、コロナ真っ只中のデータとなります。

※旅館業を元にしたデータとなる為、住宅宿泊事業法上の民泊は含まれません。

※旅館業法に登録した一棟貸し民泊は含まれます

施設件数・客室数・収容人数 対前年比

いずれも対前年比で増加しています。理由は2つあります。一つは宿泊施設の計画は数年前から始まっている為です。コロナ以前から建築計画がスタートしていたはずですが、コロナが来たからといってストップできずにそのまま完工した為に数が増えた。

もう一つは、旅館業は宿泊施設を廃業しても登録を解除するケースが稀な為、数が減る事がほとんど無い為です。開業に登録は必須ですが、廃業に登録削除は必須ではないのです。

実際にはトータルの数は減ったものと思われますが、統計上には現れないのです。

ただし、新しい施設が開業した事には変わり有りませんので、競合施設が増えた点については注意が必要です。

施設規模別の増加比率

施設規模別の数字についてもみてみます。

小規模になるほど件数、収容人数の伸び幅が大きくなります。大規模ホテルは開発に費用も時間もかかりますが、小規模施設ほど安価にスピーディーに建築できる為でしょう。

特に投資目的のアパートメントホテル系が大幅に増えたのは記憶に新しいところです。ワンルーム系アパートメントホテルはかなりの数に登ります。

小規模施設はそれだけ競合が多いという事でもあります。

施設タイプ別の伸び率もみてみます

やはり、宿泊特化型ホテルの伸びが顕著です。

次いで貸別荘が増えています。いわゆる一棟貸し民泊ですね。2021年でもまだまだ昨対比109%で伸びていたのはにわかには信じがたいのですが、数字は嘘をつきません。

エリア別施設数・収容人数

次は市町村別の数をみてみます。どこに進出するべきかの参考になります。

まずは軒数

那覇、石垣、宮古が多く、ついで恩納村・本部町です。ただ、これはあくまでも軒数ですので、300室のリゾートホテルも一棟貸しヴィラも1軒です。

そこで市町村別の収容人数もみてみます。

那覇市がグラフから飛び出て圧倒。ついで恩納村が飛び抜けています。大型リゾートホテルが多い為です。両者共に需要が高いからこそ大規模ホテルが多いのですが、那覇市は1年を通して高い需要。恩納村は夏に偏る需要となっています。

本部、名護は以前から多かったのですが、近年では北谷町でのホテル建築が盛んで大きく伸びてきています。北谷町が原因で恩納村の宿泊需要が減っているのはあまり知られていません。

恩納村→北谷町 に宿泊客が流れているんですね。海がメインで夏の需要が高い恩納村西海岸よりも、年中楽しめる北谷の方が宿泊ビジネス的にも安定します。

また、若い方やインバウンドは北谷のアメリカンヴィレッジの方を好むのかもしれません。

また、宮古島市が石垣市に迫っているのも注目です。直近の入域客でいうと石垣島の方が多くなっています

2022年 入域客数

  • 宮古島 819,315人
  • 石垣島 906,728人

ただし、宮古島には宮古空港と合わせて国際便受け入れ用の下地島空港があります。空港のキャパが違う為、将来的なポテンシャルとしては宮古島に軍配です。それもあって宮古島はバブルの様相を呈しています。

ポテンシャルはあるけど、その分仕掛けるには高くつきますので難しい所でしょう。

施設タイプ別軒数

施設タイプ別の軒数、収容人数もみてみます

軒数ではペンション貸別荘が圧倒的。民泊バブルの現れです。

収容人数にしても、リゾート、ビジホについでペンション・貸別荘が多くなっています。それだけ競合が多いという事です。

OTAのリスティング上は300室のホテルも1棟貸し民泊も同じ1リスティング。そう考えると、最も競合が多い=軒数が多いペンション・貸別荘という事になります。ここまで数が圧倒的に多いと、リスティングに上位表示されるかよほどの差別化が無いとなかなか選んでもらえないでしょう。

施設数の推移

宿泊施設数の推移は下記のようになります。

先に触れた通り、旅館業は廃業届けを出す施設がほとんど無い為、登録施設は増えっぱなしです。また、売却した場合には新しいオーナーが旅館業を取得する必要がありますが、旧オーナーは廃業届けを出さない為、同じ施設で旅館業登録が複数存在するのはザラです。

売買の多い一棟貸し民泊、ペンション等の数が多いのはそのような理由からです。

それもあって3,000を超える数になっていますが、実際にはそこまで多くはありません。

ただし、先に触れた通り、新しい施設が増えている事には変わりありませんので、競合とどのように差別化していくのかは必要です。

まとめ

  • 小規模施設ほど増加傾向
  • 小規模施設は数が多い為、特に差別化が必要
  • 那覇市は需要が高く競合も多い
  • 恩納村は競合が多く需要が夏に集中
  • 北谷町は需要が増えつつ繁閑差は少ない
  • 宮古島市はポテンシャルが高い分高くつく

安定マーケットは那覇市

おいしいマーケットしては北谷町

今後のポテンシャルを考えると宮古島 

といったところです。いずれも人気の地域だけに物件を賃貸するにしても購入にしても高くつくでしょう。

これから開業を検討している方は参考にされてください。