公開日: 2020年1月24日
最終更新日 : 2020年1月24日
沖縄県の2019年の観光客が1000万人を突破したというニュースが流れています。嬉しい事ではありますが、それは過去1年のクルーズ船の人数を含めた数です。宿泊業にとってはそんな事より、直近の空路入域客の動きの方が重要!という事で、2019年総括より先に、2019年12月の空路入域観光客のデータをまとめてみました。先月の振り返り、今後の予測にご利用下さい。2019年総括はまた後日まとめていきます!後回し!
2019年11月振り返り
11月分は下記リンクでまとめていますので、暇な方はどうぞ!
沖縄県 入域観光客 2019年11月(12月26日発表分) 分析
11月の概要としては
- インバウンドが昨年同月比マイナス21.8%
- 韓国マイナス87,2%
- 中国本土マイナス12.3%
- 11月時点での12月の予測は
インバウンドは韓国は引き続き苦しいが、香港、中国本土の増便で若干上向く
国内は各方面概ね好調だろう
というものでした。実際にはどうなったでしょうか?見ていきます。クルーズ船等の海路入域観光客は、宿泊業には関係無いので、今回も空路のみのデータを引っ張ってきています。
2019年12月 入域観光客概要 空路のみ
早速一覧表
国内 | 外国 | 空路合計 | |
2019年12月 | 566,000 | 105,000 | 671,000 |
2018年12月 | 567,100 | 141,200 | 708,300 |
増減数 | △1,100 | △36,200 | △37,300 |
前年同月比 | 99.80% | 74.40% | 94.70% |
海外の26%減は概ね体感としても想定内でしょう。逆に概ね好調と予想されていた国内が微減なのが痛いところ。
海外の国別の内訳は下記です。
国籍 | 2019年12月 | 前年同月比 |
台湾 | 41,900 | △4.1% |
韓国 | 10,500 | △80.0% |
中国本土 | 14,900 | △9.7% |
香港 | 21,300 | +43.9% |
アメリカ | 2,100 | +10.5 |
タイ | 2,800 | △3.4% |
シンガポール | 4,800 | +26.3% |
その他 | 6,700 | +28.8% |
外国人総数 | 105,000 | △4.1% |
韓国の80%減と中国本土の約10%減が先月から引き続き響いて全体で4%減っています。11月は外国客は全体でマイナス21.8%だったので、大分マシになりました。中国は天津線の減便が影響しているようです。主力の台湾まで減っているのが気になりますが、他地域は増えていて、特に香港は40%以上も増加してインバウンド第二位に躍り出ていますね。大幅増加の要因は香港線の便数が増えた為のようです。
中国は重慶の新規路線が12月27日から就航の為、1月は中国本土からの観光客が増えると見込まれます。さらに1月末には南通線も就航予定なので尚更ですね。
就航時期 | 就航先 | 便数/週 |
2020年1月25日 | 南通 | 2往復 |
2020年1月22日 | 台北ークアラルンプール | 4往復 |
2019年12月27日 | 重慶 | 3往復 |
沖縄県の見解
県としては下記の見解です。
12月は、韓国市場における訪日旅行自粛の動きや航空路線の減便により空路客は減少したものの、クルーズ船の寄港回数が増加したこと等から、前年を上回った。
1月は、引き続き韓国市場における訪日旅行自粛の動きや、航空路線の減便が予定されているものの、クアラルンプール-那覇路線の新規就航や香港市場における航空路線の拡充等から、堅調に推移する見込み。
1月末からクアラルンプール(台北経由)が新規就航しますが、その便は台北経由なので、2月以降は台湾からの観光客も伸びそうですね。
各方面の公式見解もみていきます。
台湾
12月は、紅葉・雪見旅行の人気や国内他方面の航空路線の増加により空路客は減少した
1月は、台北-那覇路線のチャーター便の運航が予定されている 中略 好調に推移する見込み。
韓国
12月は、訪日旅行自粛の動きや航空路線の減便に加え、韓中関係改善による中国への渡航需要の回復やベトナム人気など渡航先の多様化等から、前年を下回った。
1月は、引き続き訪日旅行自粛の動きに加え、航空路線の減便が予定されていること等から、厳しい状況が予想される。
中国本土
12月は、天津-那覇路線の減便等により空路客は減少した
1月は、春節による旅行需要の高まりが期待されることや、前年同月より航空路線の拡充が予定されていること等から、堅調に推移する見込み。
香港
12月は、前年同月より航空路線の拡充あった
1月は、引き続き前年同月に比べて航空路線の拡充が予定されている 中略 好調に推移する見込み。
県としては、1月は韓国以外は概ね好調との見方ですが、皆さんの体感としてはどうだったでしょうか?弊社としては「いやいやいや んなこた無いよ!」と感じています(笑)また1月分が発表されたら振り返っていきます。
元Booking.com アカウントマネージャー。数百以上の宿泊施設にウェブ販売をアドバイス。アパートメントタイプから、ビジネス・リゾートホテル、グローバルチェーンまで幅広いタイプの宿泊施設の販促をサポート。OTAの裏事情まで熟知したノウハウでホテル・民泊のウェブ集客をお手伝いします。