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ホテル・民泊業界の人材不足が深刻化!優秀な人材を確保するコツとは!?

最終更新日 : 2023年2月21日

少子化により各業界で人材不足が発生しています。世界的にもインフレによる賃金上昇が続き、それが日本にも波及して人材獲得がより困難になってきています。ホテル・民泊業界も例外ではありません。そこで本日は、宿泊業界の人材不足と賃金について深堀りしていきます

人材不足No.1 宿泊業界

実際にどの程度人材不足なのかを他業種と比べてみます。少し前ですが、2022年7月の調査では下記のように「旅館・ホテル」が一位という結果に!

人手不足はどうすればいいの?問題が深刻な業界とその原因や解決策

非正規になると順位が若干下がりますが、それでも宿泊関連は尚、第4位で半数以上の施設では人材不足を感じているようです。

ここまで宿泊業界で人材が不足している理由としては下記のような理由が考えられます。

  • コロナで人員削減した
  • 急激に需要が戻ってきた
  • クビを切られた業界にはもう戻らない
  • 賃金が安い

労働者側からすると

「需要が戻って忙しい割に賃金も安く、いつクビ来られるかわからない!」

といったところかもしれません。

厚労省が発表する産業別の月間賃金でも宿泊業は最低を記録しています。

厚生労働省 労働統計要覧 より作製

上記は令和2年のデータなのでコロナの影響をモロに受けた時期ではありますが、コロナ前の令和元年でも同様に宿泊業が最低なのを見ると、賃金が低いのは構造的な問題かと思われます。

そうでなくても、日本はかなりの少子化で今後も働き手は減っていきますので人材不足が根本的に解決する事は無いでしょう。

人材が不足していく例

弊社でも多くの宿泊施設と接する中で、スタッフが辞めていく話をよく聞きます。下記にいくつか実際にあった退職例をご紹介しますので、退職者を出さない為の参考にしてみてください。

全国旅行支援退職

昨年10月から開始された全国旅行支援。ワクチン接種証明や身分証の確認、クーポン準備等で現場の業務量が膨大に。それでもホテルではコロナ赤字を埋めるほどでは無く人材補填や賃金アップも実施できず、スタッフが疲弊して退職

深夜電話対応退職

夜間無人ホテルでの例。退勤後も携帯電話を持たされ、夜間のゲストからのチェックイン問い合わせ等に一人で休みなく対応。退勤済みの為、別途手当が出る事も無く疲弊して急に連絡が取れなくなる。

民泊清掃撤退

コロナも乗り越えた民泊清掃会社。ここにきて清掃人員を確保出来ず、撤退する業者が増えている。ホテル業界や清掃関連は潰しが効く為、他の企業に高い時給で引き抜かれる事も。

宿泊施設は数も多く、どの施設でも業務が類似しており転職が容易です。それもあって人材が流動化しやすい環境が整っているものと思われます。

人材を確保するには

賃金アップ 

賃金をアップさせるのは必須でしょう。これまでの賃金で長く働いてもらうのは限界が来ています。ではいくらが適切なのか。

試しに大手求人広告のインディードでホテル清掃のパートの時給を調べてみました。

インディード

概ね最低1,000円程度 「急募」タグも付いています

つまり、1,000円では集まりにくく、採用できてもあまり良い人材ではない事が予想されます。

良い人材を長く確保したい場合には最低1,100円、できれば最低時給1,200円くらい提示できれば確実でしょう。

基本時給をあげてしまうと、その後さげる事が困難な為、長期的に経営に影響します。そんな場合には下記のような臨時手当として支給するのもひとつの手です

  • 年末年始等の繁忙期は1.5倍
  • 金土は1.2倍(清掃業の場合は休み明けの日・月を上げる)
  • 全国旅行支援期間中は1.2倍
  • 清掃3部屋以上の場合は◯◯円上乗せ

これらは実際にいくつかの施設で支給されている例ですので参考になるでしょう。

業務量を減らす

給与を増やすのと合わせて検討したいのが業務量です。いくら給与がマーケットより少し高くても、業務量がそれに見合わないくらい忙しいと割に合わずにスタッフは辞めてしまいます。

以下を実施するだけでも業務量は10%も20%も減らす事ができるかもしれません。

  • 無駄な業務を見直す
  • 社内業務をIT化する

例えば取引先とお付き合いする中でこんな業務は減らせるのになと思ったものをいくつかご紹介します。

  • メールした後に電話で着信しているか確認(無駄)
  • 添付ファイルにロックをかけて直後に別メールでパスワードを送る(無駄)
  • いまだにFAX(無駄)
  • 契約書を必ず紙に捺印して作製(IT化)
  • 未だに現金主義(IT化)
  • 在宅でできる業務なのに出社させる(IT化)
  • 対面打ち合わせ必須(IT化)
  • 館内説明をチェックイン時に口頭で行う(IT化)

これらはほとんどがIT化する事で解決でき、かなりの部分を省略できてしまいます。

宿泊施設でもチェックインをIT化してフロント自体を無くしたり、現金決済を無くしてお金の管理を無くしたり、鍵をスマート化する事で鍵の受け渡し自体をなくしたりする事は可能です。

省ける部分はどんどん省いて効率的にする事で経営だけではなく、スタッフの負担も減っていくのです。

まとめ

  • 日本全体が人材不足
  • 宿泊業界はその中でもトップクラスに人材不足
  • 人材確保には賃金アップと業務効率化が必須
  • ITを活用する事で業務効率化

外国人人材を採用するというのも一つですが、衰退した日本に来たい外国人も減ってくるのを考えると厳しい将来が予想されます。

そうなる前にしっかりした給与とそれを支払えるだけの基盤作りが必要です。