公開日: 2023年1月26日
最終更新日 : 2023年2月10日
本日は統計データのご紹介。毎月沖縄県が発表している最新の沖縄県入域観光客数から今後の流れを読み解きます。インバウンドが戻ってきているけどどの程度なのか?どの国が戻ってきているのかを知る事で今後の戦略の参考になるはずです。
入域観光客数の推移
最新版は2023年1月24日に発表された、2022年12月の入域観光客数です。
コロナ前の2019年(令和元年)からの推移を掲載しているので復活具合がわかりやすくなっています。
コロナ前の9割程度まで回復しているんです!
日本人客だけを見ると、コロナ前を超えています。ただ、これは未だ帰国時にPCRが必要だったり、3回目摂取が必要だったりする為に海外旅行に行かない方が多く、その分国内の沖縄に流れていると予想されます。
水際対策が緩和されることで沖縄に来る日本人客は少し減るでしょう。
インバウンド比率
インバウンド復活が叫ばれ、実際にインバウンド予約も目に見えて増えてきていますが、実際にはどの程度まで復活しているのか見てみます。
え? 全体の5.2% ??? これだけインバウンド予約が増えてきていても、全体のわずか5.2%程度なのです。
ちなみにコロナ前の2019年12月の外国客数は約16万人だったので、先月の外国客32,800人の約5倍もいたんです。
伸びしろしかありません。
直近4ヶ月間の外国客推移は下記
- 12月 32,800人
- 11月 12,100人
- 10月 2,700人
- 9月 0人
1月はさらに倍以上伸びているでしょう。肌感的には5倍くらいにはなっていそうです。
インバウンド国別比率
インバウンドの中でどの国からの入域が多いのかも見てみます。
2022年12月
台湾、韓国、香港のシェアが高く、中国本土が政治的な影響でほぼゼロ。
時間が経って中国のコロナが落ち着けば中国からの入域も増えてくるでしょう。
韓国が最大になっているのも特徴的です。韓国もコロナ前は政治的な関係で観光客が入ってきにくくなっていて、直行便が少なくなっていたのですが、ここに来て復活!以前のように多くの観光客が訪れるようになりました。
2019年のデータを見てみると、以前は韓国人はインバウンド全体の6%程度でした。
2019年12月 インバウンド比率
今後のインバウンドの動き
韓国は戻ってきた。
あとは中国が以前と同程度入ってくれば、コロナ前を軽く超えるインバウンド入域になるのは間違いなさそうです。
その頃には以前のようにタイやシンガポールからも直行便が出てより多様なインバウンド客となっていそうです。
宿泊施設としては、これまで同様、台湾、香港に注力しつつ、直近では韓国人対策も必要でしょう。
韓国のOTAを取り入れたり、韓国に強いといわれるExpediaを導入するのも良いでしょう。また、館内案内も韓国語を取り入れていく必要があります。
中国が戻ってくるタイミングで、中国最大OTAのTrip.com(旧Ctrip)を導入すると良いでしょう。ちなみに、CtripはBooking.comと連動している為、Booking.comで販売していれば自動的にCtripでも販売されます。手間をかけたくない場合にはBooking.com経由のみでも良いかと思います。
以上、最新のインバウンド事情でした。今後の集客の参考にされてください。
元Booking.com アカウントマネージャー。数百以上の宿泊施設にウェブ販売をアドバイス。アパートメントタイプから、ビジネス・リゾートホテル、グローバルチェーンまで幅広いタイプの宿泊施設の販促をサポート。OTAの裏事情まで熟知したノウハウでホテル・民泊のウェブ集客をお手伝いします。