公開日: 2021年12月15日
最終更新日 : 2021年12月15日
「事業復活支援金」という支援金が現在開催中の臨時国会で可決される見通しです。可決されれば、予算規模2.8兆円というGoToトラベルの1.7倍の補助金となり、多くの支援金がバラまかれます。まだ詳細が発表されていませんが、本日は事業復活支援金の概要について解説します。
事業復活支援金とは
正式に中小企業庁から発表されているのはこちらのPDF一枚のみ。
概要は
- 対象者 : 新型コロナの影響で、2021年11月~2022年3月のいずれかの月の売上高が50%以上または30%~50%減少した事業者
- 開始時期:補正予算成立後、所要の準備を経 て 申 請 受 付 開 始 予 定
- 給付額 : 5 ヶ月分( 1 1 月 ~ 3 月)の売上高 減 少 額 を 基 準 に 算 定
●上限額
売上高減少率 | 個人 | 法人 |
▲50%以上 | 50万円 | 100万円 |
▲30%~50% | 30万円 | 60万円 |
多くの事業者は個人もしくは1億円未満かと思いますので、30万円〜100万円の支援金になりそうです。
またこの補助金の良い所は、支給が早いという点。実際に始まってみると混乱も起こるでしょうが、申請から振込まで2週間程度を予定しているようです。
予算規模
これまでにも多くの支援金が創設されてきましたが、各支援金の予算規模は下記
- 事業復活支援金【2.8兆円】
- 持続化給付金【5.5兆円】
- GoToトラベル【1.7兆円】
- 事業再構築補助金【6,123億円】
- 資金繰り支援【1,403億円】 ※別途繰越予算あり
- 生産性革命補助金(生産性革命推進事業)【2,001億円】
持続化給付金は桁違いですが、その約半分にも登るほどの予算規模です。
さらにはあのGoToトラベルよりも遥かに大きな予算となります。
それだけでもかなりのインパクトがありそうですね。
宿泊業の売上
2021年11月~2022年3月のいずれかの月の売上高 を元に算定されますので、その期間の売上がどうなるかという点が重要です。
宿泊業の売上は入域客数に比例しますので、最新の沖縄県の入域客数を見てみます。
発表されている最新版は10月で、昨対比マイナス12.4%です。これだと基準となるマイナス30%に届いていない施設も多いのでは無いでしょうか。
11月は全体的に10月よりも好調だった為、マイナス幅はさらに縮小していてもおかしくありません。
但し、民泊等、1棟貸しの施設はちょっと長期の予約がはいるだけで売上が一気に跳ね上がる為、そういった予約が昨年にあったような施設では今年は大幅に売上減という事もありうるでしょう。
11月は既に実績がわかっているかと思います。
12月、1月はは年末年始にさしかかる為、単価の上昇から売上はさらに伸びるでしょう。
2月以降はGoTo再開で一気に売上が増える施設が多いものと思われます。
そう考えると、事業復活支援金は宿泊業では貰える施設は少ないような気もしますが、いずれにせよ、一度自施設の売上を昨年と比較してみましょう。小規模な施設程貰える可能性が高いのではないでしょうか。
元Booking.com アカウントマネージャー。数百以上の宿泊施設にウェブ販売をアドバイス。アパートメントタイプから、ビジネス・リゾートホテル、グローバルチェーンまで幅広いタイプの宿泊施設の販促をサポート。OTAの裏事情まで熟知したノウハウでホテル・民泊のウェブ集客をお手伝いします。