公開日: 2025年2月20日
最終更新日 : 2025年2月20日 ホテルや民泊の運営に必須ともいえる管理システム(PMS)。特に無人運営に特化したPMS として有名なのが エアホストです。旧式のエアホストからエアホストONEと言われる新しいシステムに移管が決定しています。本日は旧エアホストとエアホストONEの違いのうち、良くなった点ではなく、あえてONEで使いにくくなった点をまとめてみます
AirHost(エアホスト)とは?
AirHost(エアホスト)は、ホテル・民泊・旅館などの宿泊施設の管理を一元化するクラウド型のホテル管理システム(PMS)です。特に、AirbnbやBooking.comなどのOTA(オンライン旅行代理店)との連携が強く、インバウンドゲスト対応にも適したシステムです。
AirHostの主な機能
① PMS(ホテル管理システム)
- 予約管理:各種OTAや自社予約サイトの予約を一元管理
- 部屋割り管理:ドラッグ&ドロップで簡単に部屋割り可能
- チェックイン・チェックアウト管理:スムーズなフロント業務を支援
- 清掃管理:清掃ステータスの確認や清掃スタッフとの連携
② チャンネルマネージャー
- OTA(Airbnb、Booking.com、Expedia、楽天トラベルなど)と連携
- 在庫・料金・予約情報をリアルタイムで同期
③ セルフチェックイン
- スマートロックとの連携(RemoteLock、SESAME、Akerun など)
- QRコードチェックインやタブレットチェックインに対応
- パスポート撮影・本人確認機能(法令対応)
④ ダイナミックプライシング
- 需要に応じた価格調整の自動化
- Airbnbのスマートプライシングや外部ツールと連携可能
⑤ 自動メッセージ機能
- 多言語対応(日本語・英語・中国語など)
- 予約確認・チェックイン案内・滞在中メッセージなどを自動送信
⑥ 会計・売上管理
- 決済システムとの統合(クレジットカード決済、Stripe など)
- 売上分析や月次レポート作成
新型AirHost ONEへの移行が決定
非常に便利なシステムエアホスト。これまでのAirHostから新しいAirHost ONEと言われるシステムに移管が決定しています。(この後は旧エアホストを「旧」、AirHost ONEの事を「ONE」と表記します。
現時点では同じ顧客情報を旧の方からもONEの方からも閲覧が可能ですが2025年中にONEへの完全移管が決定しているそうです。
できることはほぼ同じで、ONEの方が少しパワーアップしています。色々な機能が紹介されているのでその点については公式サイトを参照して欲しいのですが、本日はあえて旧にはあってONEにはない機能をいくつかご紹介します。
これが要因で私もONEの方に完全移管できず未だに旧の方を使っています
旧にあってONEにない機能
ここからは具体的に旧にはあるけどONEには無い機能を列挙していきます。これが無いとONEに移行できないよという機能もあるので早い改善を望みます
コメント機能
各予約に「コメント」と言われる備考欄のようなものがあって、その予約に関するメモを記載することができます
例えば下記のようなものを記載したりします
- ペット連れの為、ペット仕様のセットが必要
- 延泊の為、清掃は不要 担当者に要連絡
このような何かしらの注意事項を記載しておいてスタッフ間で共有します。
実際の画面では下記の箇所にあります
ところが、この旧で追加したコメントの内容が、ONEの方に引き継がれないのです
既に入っている先々の予約の注意事項がONEの方では確認ができないということなのです
この点についてはリクエストをあげたので統合するよう開発を進めるということですが今のところまだ統合されていません
コメントを確認しないと日々の運営ができない為、正直、コメントが統合されるまではONEに完全移行する事ができません
予約カレンダー
ONEの予約カレンダーは予約を示すバーが太いのと合わせて、在庫数も一緒に表示されるのでスペースを取ってしまい、多くの予約を一括表示できません。それが凄く見にくいのです。
下記が旧とONEの予約カレンダーです
↓旧予約カレンダー 多くの予約を一括表示
↓ONE予約カレンダー 同じ表示領域でも数部屋分しか表示できない 0や1と表示されているのが在庫数
個人オーナーの方で物件数が少ない場合は特に問題ないかと思いますが、ホテルタイプや管理物件が多い場合には使い勝手が悪くなっています。
また、旧の方はマウスで右(先の予約)にも左(過去の予約)にもスイスイ移動して確認できますが、ONEの方にはその機能がありません。
向こう一ヶ月間の基本表示されている以外の予約カレンダーを見る場合には日付を変更して表示させる必要があります。
レポート
月別の売上や稼働率、平均単価を過去2年分にわたって比較できる「レポート」機能があって非常に見やすく重宝するのですが、何故か売上の項目で運営代行費用抜きの金額が表示されるのです。
その為、実際の売上よりも10%〜15%程低い金額で表示されます。これは日々の売上管理には非常に使いにくい
レポート機能の画面
こちらの機能も運営代行費用「込」と「抜」で選択できるようにするとの事です
手動メッセージ
旧で手動で予約を作成するとONEから手動メッセージが送信できず旧からのみ送信可能
ONEで手動作成した場合にはONEからも旧からも手動メッセージが送信可能となっています
電話予約や延泊等、OTA経由ではなく旧で手動で予約を作成した場合にこのメッセージ送信不可に直面します。
手動予約はONEで作成すればいいだけですが、ONEの方は手動作成の入力項目が多く時間がかかってしまいます。
旧の方がサクッと作成できるので便利なんです
まとめ
まとめると
- 「コメント」の統合は必須。これが統合されないと移管しようがない
- 予約カレンダーの簡易表示と左右へのスイスイ移動はできれば対応して欲しい
- 「レポート」機能の改善は予定しているそう
- 手動メッセージの統合はできればお願いしたい
といったところです
このような使い勝手が悪くなる点があるとはいえ、それ以上に良くなっている点の方が多くなります。
宿の無人運営には必須ともなったAiHost
これからの進化に期待しています!

元Booking.com アカウントマネージャー。数百以上の宿泊施設にウェブ販売をアドバイス。アパートメントタイプから、ビジネス・リゾートホテル、グローバルチェーンまで幅広いタイプの宿泊施設の販促をサポート。OTAの裏事情まで熟知したノウハウでホテル・民泊のウェブ集客をお手伝いします。