公開日: 2021年6月14日
最終更新日 : 2023年6月21日
スマートホテル等でホテルを無人運営していると、通常のホテルには無いような問い合わせが来る事があります。今日はそんなスマートホテル・無人ホテルあるあるをご紹介!先に知っておく事で先手を打つ事が可能になります。問い合わせを減らすコツも一緒にご紹介していますので、無人ホテルをご検討中の方は是非ご一読下さい!
メールが確認できない!
チェックイン情報を前もってお送りしているのですが、現地に到着したのにそのメールが確認できないという方が多くいらっしゃいます。これにはいくつかのパターンがありますのでひとつづつご紹介します。
●PCメール型
予約時にパソコンメールから登録した為、チェックイン時にすぐにメールを確認出来ないという方。既に現地に到着されている場合は、電話で口頭で案内するか、別途スマホに送信する必要があります。
これを未然に防ぐには、予約確定時に、現地でメールを確認する必要がある旨の案内をしておくと良いでしょう。
●ゴミ箱型
自動でゴミ箱に振り分けられている方。ゴミ箱をあさってもらうと確認出来ます。
●キャリアメール型
携帯キャリアが提供する、@docomo.ne.jpや@softbank.ne.jp等のアドレスを利用している場合、キャリア側の設定でそもそも外部メールが受信出来ない設定になっている事が多く(もはやメールとはいえない)メッセージ自体が全く受信出来ていないのです。高齢のゲストに多く、非常にやっかいです。電話で口頭で案内する必要があります。
●メール見ない型
そもそもメールを確認する習慣が無いのか、現地に到着してチェックインをどうしたら良いか電話してくる方がいます。チェックイン方法はメールで詳細お送りしていると案内すれば解決します。
以上を全て合わせると、肌感覚ですが、全体の10%くらいにはなるかと思います。
チェックイン方法がわからない!
事前にチェックイン方法はメールでご案内して、ちゃんと届いているのですが、読むのが面倒なのか、読んでも理解頂けないのか、やり方がわからないというゲストが一定数いらっしゃいます。
こういったゲストにはお電話でやり方をご案内する必要が出てきます。その為、夜間対応のスタッフを配置する必要が出てきてしまいます。無人ホテルにして人件費を削ったつもりが、結局ここで人件費がかさむのは本末転倒。
問い合わせの数自体は多く無いので、時間外のスタッフに無給で対応させている施設も多いのでは無いでしょうか。これは法的にもいけませんが、スタッフのモチベーションの観点からもあまりオススメ出来ません。問い合わせ対応を外注するか、きちんと夜間シフトのスタッフで対応できる体制が必要です。
キーボックスが開かない!鍵が開かない!
現地の鍵の受け渡しをキーボックスで行っている施設も多いかと思いますが、このキーボックスを開けられないという方がいます。お電話で説明するとほとんどは問題無く開くのですが、トラブルを減らす為にも、遠隔でも開けられるIoT対応のキーボックスか、簡単に開けられるタイプのキーボックス、スマートロックを準備する必要があります。
複雑なキーボックスやスマートロックだとその度に説明する必要が出てきて手間が増える為、選定の際に注意して下さい。
過去に実際にあった面倒な事例をご紹介します。そのホテルはキーボックスでは無くスマートロックを採用していてその暗証番号をゲストに案内する形で対応していたのですが、その番号がブッキング・ドットコムの暗証番号と同じ4桁だったのです。これがトラブルの元で、ゲストが毎回ブッキング・ドットコムのPIN番号をドアのキーパッドに入力して「開かない!」というクレームが多発したのです。
ブッキング・ドットコムの暗証番号とは、ゲストが予約時にブッキング・ドットコムから案内される暗証番号です。あまりに多かった為、下記のようにチェックイン情報と一緒にお送りする事で間違いを減らす事が出来ました。
客室清掃はどうなりますか?
無人ホテルでは費用削減の為に滞在中の客室清掃が含まれていない事が多いのでは無いでしょうか。この清掃についての質問や、ゴミはどうやって捨てたら良いのか、タオルの交換はどうなるのか等の問い合わせが多くなります。
チェックイン日に詳細な案内をメールで送信するのと合わせて、室内にも説明書きをラミネートして置いておくと良いでしょう。
虫をどうにかして!
この問い合わせは無人ホテルだから多いという訳ではありませんが、夜間に部屋に虫が出たのでどうにかして!という問い合わせはやっかいです。ゴキブリが出た!とかであればまだわかるのですが、小さなクモや、ヤモリ(沖縄にはヤモリが多い)程度で騒ぐゲストもいらっしゃいます。
その度に夜間緊急対応でスタッフを派遣する訳にもいきませんので、部屋に殺虫剤を多めに準備して、ゲスト自身で対応出来るようにしておきましょう。
以上、よくある問い合わせ5つをご紹介しました。いずれもチェックイン時、チェックイン後の問い合わせの為、夜間に集中します。先にもお伝えした通り、このゲスト対応を無給でスタッフに対応させるのでは無く、対応を外注するか、夜間シフトを作ってきちんと社内の体制を整える必要がある点は覚えておいて下さい。
元Booking.com アカウントマネージャー。数百以上の宿泊施設にウェブ販売をアドバイス。アパートメントタイプから、ビジネス・リゾートホテル、グローバルチェーンまで幅広いタイプの宿泊施設の販促をサポート。OTAの裏事情まで熟知したノウハウでホテル・民泊のウェブ集客をお手伝いします。