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インバウンドの二重価格で逆に売上が下がる!!中小ホテル・飲食店が注意すべき価格戦略

最終更新日 : 2024年6月17日

インバウンドへの二重価格が増えています。飲食店や観光施設、ホテルでインバウンドは高額に、日本人は安くするという価格戦略です。円安もある為、インバウンドは高くても問題ないだろうとして話題ですが、私はこれに反対です。今日はその点について小規模な施設が注意すべき点について考察します。

二重価格とは

インバウンドと日本人客で料金を変える価格設定の事です。具体例をあげます

東京・渋谷で4月に開業した飲食店「海鮮バイキング&浜焼きBBQ 玉手箱」は日本在住者と訪日客で価格が違う。約60品の海鮮食べ放題に飲み放題も付いたコースは月〜木曜日の夕食時間帯で日本人と在日の外国人なら税抜き5980円なのが、訪日客は1000円高い6980円になる。

「日本は安すぎる」 訪日客に二重価格導入増える 日本経済新聞

世界遺産・姫路城(兵庫県姫路市)の入場料(18歳以上1000円)について、姫路市の清元秀泰市長は16日に同市で開かれた国際会議で、外国人観光客に限って4倍程度の値上げを検討していることを明らかにした。オーバーツーリズム(観光公害)対策や城の補修に充てたい考えという。

姫路城の入場料、外国人観光客のみ「4倍に」検討…現在は18歳以上1000円 読売新聞オンライン

こういった価格差を設ける事が最近増えてきています

二重価格で売上が減る

姫路城のような観光施設であればアリだと思います。地元の人なんて、姫路城に行くことはめったにない為、値上げでも値下げでもどうでもいいのです。インバウンドはせっかく観光で来ている為、高くても来てくれるでしょう。インフレ、燃料高もある為、どんどん高くすればいいと思います。

問題は箱に限りがある飲食店や宿泊施設です。

特に小規模な施設では収容できる箱が限られている為、「日本人が増える=外国人が減る」事になり、総売上が減ります。

安い日本人と高いインバウンド半々より、高いインバウンドで満席の方が儲かるのは疑いようがないでしょう。

「日本なんだから日本人も相手にしないと商売が成り立たない!」という意見もありますが、確かにインバウンドが少ない地方ではそういった地域もあるでしょう。でもインバウンドが来ない地域であればそもそも二重価格論争はどうでもいい話です。

インバウンドが来るような地域では、人口が減り続ける日本人よりも爆増するインバウンドを取りに行くのが商売の基本です。

値上げ自体は良い事ですが、日本人だけ安くするという発想がもったいないのです。値上げするなら全部まとめて値上げしましょう!

二重価格でクチコミが悪くなる

日本人客が増えると面倒な事がおこります。日本人はクレームが多くオペレーションコストがかかるのです。モンスターカスタマーの話は報道でもよく耳にするでしょう。

更に重大なのが日本人はクチコミが低いという点です。とにかくサービスレベルの期待値が高すぎて、「満足でした!☆4つ」とかザラです。(5つにせい!!)

逆にインバウンドは自国のサービスレベルが低いせいか、大したサービスでなくても大満足して☆5つをつけてくれます。クレームもほとんどありません。現場で接客にあたっているスタッフは口を揃えて同じ事を言います。

クチコミは集客に大きく影響する為、逆に日本人を「高く」して来客を減らすという戦略もあるくらいです。

その方がクチコミも高く面倒なクレーマーも減り、店舗運営にはメリットが多いのです。

インバウンド時代の価格戦略

ではどうするか。需要が増えているのであれば、「全体的に値上げ」すればいい。外国人も日本人も関係なくどんどん値上げしていった方が利益が増えて健全です。

  • 需要増→値上げ
  • 需要減→値下げ
  • 平日→安く
  • 週末→高く

ダイナミックプライシングです。国籍は関係ありません。需要があるのであればどんどん値上げしていきましょう!

インバウンド二重価格の報道を見て、「流行っているからウチも導入!」とする前にメリット・デメリットを把握した上で検討してください。

中小施設ほど、一歩間違うと大きな機会損失になってしまいますよ!