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不動産賃貸投資と民泊投資の共通点 利回りという落とし穴

最終更新日 : 2023年10月31日

民泊投資と似たもので、不動産賃貸投資があります。両者は同じ不動産というだけあって非常に似た性質を持っています。そこで本日は不動産業、OTA業の経験のある筆者が両者の共通点について解説します。投資をご検討中の方は参考にしてみてください。

賃貸投資・民泊投資の共通点

不動産を賃貸として長期で貸し出すか、宿泊業として短期で貸し出しかという違いだけですので、共通点が多くあるのは当然なのですが、民泊というだけで何故か特別に賃貸より有利になると思ってしまう方もいるかもしれません。

賃貸投資と民泊投資に共通する重要な点は下記の3点

  • 狭い物件程見た目の利回りが良い
  • 狭い物件ほど投資しやすい=競合多数
  • 立地が9割

下記にて1つずつご紹介します

狭い物件程見た目の利回りが良い

賃貸物件でイメージするとわかりやすいでしょう

25平米のワンルームの家賃が6万円だとしても、倍の広さの50平米2LDKの家賃は倍の12万円にはなりません。大体8万円くらいでしょうか。

このように賃貸物件というのは面積を小さくする程利回りがよくなります。

民泊も同じで、25平米で1泊7,000円というマーケットで50平米にしたら14,000円の単価が取れるかというと微妙です。

利回りがよく見えるので投資を検討している方はワンルーム系に飛びつくのかもしれませんが、長期的な運用を視野に入れると慎重になった方が良いでしょう。

投資ですので利回りは重要ですが、利回りだけをみていると失敗します。その理由は下記以降で解説します。

狭い物件ほど投資しやすい=競合多数

狭い物件は価格が安い為、投資がしやすくなります。ワンルームマンション投資はその際たるもので、購入のしやすさから若いサラリーマンが餌食にされていたりします。

投資しやすい為、業者も売りやすく、ワンルームマンション専門業者も乱立しています。そうするとマーケットに同じような物件が溢れていき、需要と供給のバランスから入居がつきにくくなります。

数年前のインバウンドバブルの際にも宿泊業でも全く同じ事が起こりました。

宿泊業の場合にはワンルームを個別で投資するものではなく、ワンルームマンションのアパートを建築から投資するというものです。1棟20〜30戸のワンルームマンションアパートを数億円投資して建築から入っていくものです。

一般的なホテル投資だと数十億円規模になりますが、それに比べて安価に始められる為、一部の投資家が殺到しました。通常の賃貸アパートと同じ費用で建築できるにも関わらず宿泊業としての運用なので利回りも異常によくなり、それにより銀行も大いに融資してくれました。

そうするとどうなるか。マーケットにはワンルーム系のアパートホテルが溢れ返り、宿泊料金の値下げ合戦となったのです。そのようなホテルがコロナ禍で1泊2,000円台で販売していたのは記憶に新しい所でしょう。

マーケットに似たようなワンルームホテルが溢れかえった事で値崩れを起こし、当初の予定の利回りが確保できなくなり宿泊業から撤退したり、ホテル自体を売りに出すオーナーが激増したのです。

立地が9割

賃貸も民泊も同じ不動産。立地がものをいう業態です。

都心部・駅近 というのが最もわかりやすい好立地です。そのような場所であれば賃貸の入居率もホテルの稼働率も安泰です。

賃貸とは違い、民泊だと都心でなくても、テーマパークの近くや、沖縄だと夏はビーチが近いというのも好立地の条件ですね。

他にもオーシャンビューだったり、レイクビュー、リバービュー、富士山ビュー等、その地域特性にあった景色が楽しめる物件も安心でしょう。

これらの立地を確保できれば、賃貸だろうが民泊だろうが安定経営が可能です。

逆にこれらを外しているにも関わらず、内装や設備だけでどうにか頑張ろうとしても失敗します。

立地さえよければ後から設備を導入するなり価格なりで勝負できますが、立地が悪いと勝負する武器が少なく非常に苦戦してしまうのです。

まずは立地を確保する所から入るのを心がけましょう。

以上、不動産賃貸と民泊の共通点について解説しました。

最近民泊を始めたいというお問い合わせを多くいただいております。これから投資をご検討の方は安いからという理由だけでワンルーム系を選ばないようご注意ください。

あらゆる側面から投資に適しているのかを検討される事をおすすめします。