公開日: 2020年9月4日
最終更新日 : 2021年9月17日
コロナの影響でリモートワーク、テレワークが推奨され、自宅で勤務する方も増えています。今後は、せっかくなので自宅以外の場所でテレワーク!どうせなら南の島でのんびりと!といういわゆる「ワーケーション=ワーク+バケーション」なんて流れも出て来ています。実際に弊社へも「テレワークで沖縄に2週間滞在したい」、等という問い合わせもあります。
そこで本日はワーケーション、リモートワーク、テレワーク向けホテルに必須の設備と、あったらいいなという設備をご紹介していきます。
テレワークの普及割合
実際にテレワークはどの程度普及しているのか。コロナ後の2020年6月末に行われた調査があります。
【全社員出勤は約半数】テレワーク導入状況の調査結果(2020年7月)
約半数の企業でなんらかのテレワークが行われています。また、全体の4社に1社では社員の半分以上がテレワークをしている企業となっています。
コロナで一気に進んだテレワーク。今後この流れを取り込んで行きたい宿泊施設は多いのではないでしょうか。
テレワークに求められる設備
では、テレワークをする為の設備は何なのか? これも同アンケートにありました。
【全社員出勤は約半数】テレワーク導入状況の調査結果(2020年7月)
ウェブ会議システムがダントツの一位。その次はチャットとなっています。
やはりワーケーション、テレワークをする際に必要なのはウェブ会議システム。最近では会議だけでは無く、営業等もウェブを通して商談する事が多くなっているようで、これは必須のシステムです。
ウェブ会議システムでダントツの人気を誇るのはZoomでしょう。認知度・満足度共にトップクラスです。
Zoomはウェブサービス、アプリですので、ホテル側で用意するものではありません。ホテル側で用意する設備としては、このZoomを使うためのWi-Fiネットワークです。
Wi-Fiといっても自治体が提供しているような無料のWi-Fi等はセキュリティ的にも速度的にもあまり期待は出来ません。
では、Zoomを使う為のWi-Fi速度はどの程度必要なのでしょうか。Zoom サポートに記載がありました。
ウェブ会議でだとグループビデオになりますので、必要なのは600kbps〜1.5Mbps
なんじゃそりゃ?と思った方はこちらをクリック
↓
出てきた数字がアナタが今利用しているWi-Fiの速さです。
ちなみに今私が測った数値はこちら。
こんな感じで速さが分かります。
Zoomに必要なのが600kbps〜1.5Mbpsという事ですが、ハッキリ言って、その速度だと遅すぎてテレワークどころでは無いでしょう。通常業務にも支障を来します。わかりやすく言うと、YouTubeもロクに視聴出来ません。
恐らくビジネスパーソンであれば最低でも10Mbps、混雑する時間帯の事も考えると30Mbpsくらいは欲しいというのが本音でしょう。
弊社がお手伝いするホテルにもWi-Fiスピードどれくらいですか?という問い合わせがたまにあります。
一度ホテルのWi-Fiスピードを測ってみて下さい。次回ゲストから問い合わせが来た時に「Wi-Fiの速さは概ね●●Mbpsです」と答えられたら「お!」ってなりますよ。(笑)
その他必要な設備
Wi-Fi以外にはどんな設備が必要なのか。こちらで紹介されています。
この内容から、ホテルでのテレワークに導入出来そうな設備をいくつか抜き出して見ます。
ディスプレイ
オフィスとオフィス以外での仕事で最も効率を左右するのはディスプレイの大きさでしょう。最近のオフィスだとディスプレイを2毎利用するデュアルデュアルディスプレイが基本の企業も多くなっています。
普段オフィスでディスプレイを複数使用していると、出張等でノートパソコンの小さな画面だけで仕事をする事になった時が最もストレスを感じます。
もしこれがホテルで無料貸し出し等していたら、かなりポイントが高いのでは無いかと思います。
イス・デスク
長期でワーケーションする場合、意外とジワジワ効いてくるのがイスとデスク。優先順位的にはイスの方が重要です。場合によっては一日中座るイスですのでこれが安物だと相当なストレス。
イスはビジネスパーソンが重視するだけあって上を見れば高額なものが結構あります。オフィスチェア最高峰のアーロンチェアに至ってはお値段なんと!18万円!!!
そんなもの揃えるのも難しいので、もう少し安くても構いませんが、個人的な希望としては
- 蒸れないメッシュ座面
- 座面が前方に傾く前傾チルト機能
あたりだと長時間の作業に快適だと思います。
もっと安く済ませたい場合は、上記リンクでも紹介されているバランスボールも選択肢でしょう。
デスクに関してはイスがしっかりしていればどんなものでも許容範囲ですが、贅沢をいうなら昇降式のデスクだともはやオフィス!
ニトリで3万円位で売っています。
昇降デスクがあれば、たまに立って仕事する事でリフレッシュにもなって作業効率が上がる為、大手企業でも広く導入されています。
電動式でFlexispotという昇降デスクが5〜6万であるので個人的には欲しい一品ですが、電動式は壊れた時に自分で修理出来ないのでアナログのクルクル回すタイプの方が良いでしょう。
ケーブル類
ケーブルは
- パソコン充電用のケーブル・アダプタ
- ディスプレイとパソコンをつなぐケーブル
等があります。
充電ケーブルは、テレワークに来る人は自分で持ってくるはずですが、忘れた時の為に容易しておくと助かるかと思います。
充電用のアダプタも、パソコンにより必要なワット数が異なりますので、100Wまで対応のものをご準備頂くと良いでしょう。
注意が必要なのはディスプレイケーブル。ディスプレイとパソコンをつなぐケーブルは、パソコンによってUSB Type-CだったりHDMIだったりしますし、Type-Cは充電専用で画面をディスプレイ写す機能が無いものも存在しますので注意して下さい。
ワーケーション・テレワークを取り込むには
中長期のワーケーション・テレワークに必要な設備は
- Wi-Fi (出来れば30Mbps以上)
- ディスプレイ
- イス・デスク
- ケーブル類
とご説明しましたが、実はそれよりもっと重要なものがあります。それは
値段
です。やはりどんな設備よりもこの値段にゲストは反応します。
肌感覚ですが、1泊3000円を切ると出張関連の中長期の予約が増える傾向があります。
流石に1泊から3000円以下で宿泊されると苦しいので、1週間以上、2週間以上等と制限をつけてワーケーション・テレワーク用の料金を販売するのも一つの戦略となります。
ワーケーションするなら、大都市よりも沖縄や北海道等の観光地を選ぶのが消費者心理。徐々にその波が見えない所で来ているのかもしれません!
元Booking.com アカウントマネージャー。数百以上の宿泊施設にウェブ販売をアドバイス。アパートメントタイプから、ビジネス・リゾートホテル、グローバルチェーンまで幅広いタイプの宿泊施設の販促をサポート。OTAの裏事情まで熟知したノウハウでホテル・民泊のウェブ集客をお手伝いします。