公開日: 2019年8月11日
最終更新日 : 2019年8月11日 毎年官公庁から発表される観光統計。昨年2018年の通年の観光統計確定値が今年の6月末に発表されています。官公庁だけに全国の発表をしているのですが、今日はそのうちの沖縄の部分のみを抜き出して主要都市と比較してご紹介!本家では数値のみの発表だったものもグラフ化して見やすくしています。意外な発見があるかも!
利用した統計はこちら
47都道府県全て並べるとごちゃごちゃして意味がわからなくなるので、今回ご紹介するのは全国の主要都市(東京、大阪、北海道、福岡、全国平均)と沖縄を比べてみました。
稼働率
まずは施設タイプ別の稼働率で、中小宿泊施設に多い簡易宿所の稼働率を見てみます
以下全て 平成30年1月~12月(確定値)
あら?30%切ってますが、ちょっと実感より低すぎると感じるのは気のせいでしょうか。この調査の有効回答率は60%前後との事なので、稼働率の高い忙しい簡易宿所は回答無しで、暇な簡易宿所のみが回答したと考えれば合点がいきます。
では次にリゾートホテルを見てみます。
最近沖縄でもリゾートホテルは苦戦気味なので72%というのは妥当な数字でしょう。大阪を除く全国主要都市と比べるとまあまあの出来になるかと思います。
次にビジネスホテル、シティホテルを同時に見てみます。両者の違いがよくわからいのですが、大体似たような形態かと思われます。
概ね8割前後。かなり高稼働ですね。やはりビジホ、シティホテルは立地が良いだけあって稼働率では他の追随を許さないのが見て取れます。不動産も宿泊施設も立地が非常に大切だという事を思い知らされるデータですね。
延べ宿泊者数伸び率
次は延べ宿泊者数の伸び率を見てみます。実数でいうと東京、大阪が突出しているのは火を見るより明らかなので、ここでは前年と比べてどの程度伸びたのかを比較してみます。
沖縄ダントツの伸び率!だからこんなに盛り上がっているんですね。あの大阪を抑えてのトップです! 同じリゾートの北海道はマイナス成長になっています。
この数字は日本人、外国人全て含めた数字になるのですが、今度は外国人のみに絞って見てみます。
これまた大阪を抑えてのダントツトップが沖縄!外国人が既にこんなに来ているのに、伸び率もトップなんですね!今後ますます増えていくのが予想されます。
今後の展開
ここまでは2018年のデータの確定値ですが、今後はどうなっていくのでしょうか。やはりなんといっても2020年3月開港予定の那覇空港第二滑走路の完成の影響が最も大きいでしょう。第二滑走路開港後は単純に現在の16.6万回の離発着から18.5万回に増えると予想されているので、最低でもさらに11%増。もしく離発着の経路を変える事で最大24万回まで増やせる可能性がある事も提案されてるので、そうなれば45%の増加!こなるともう観光ビッグバンで宿泊施設はかなり不足するかもしれません。
那覇空港拡張整備促進連盟(石嶺伝一郎会長)の総会が30日、沖縄県那覇市の沖縄ハーバービューホテルで開かれ、沖縄総合事務局は那覇空港の第2滑走路供用開始後の発着回数が年間24万回まで拡大する運航方法を報告した。新たな運航方法は、着陸をやり直す際に通る「進入復行経路」を大きく西側に変更し、離陸する航空機の「出発経路」から離すルートを設定した。現行の滑走路と第2滑走路の飛行経路を分離することで、現行の滑走路と第2滑走路で独立した運航が可能となった。
経路分離で発着24万回に拡大 那覇空港の第2滑走路 現滑走路と独立運航
24万回の離発着がどこまで実現するかはまだ様子見になりますが、すくなくともこれまでの予想18.5万回よりは多くなりそうです。
という事で、沖縄は2018年のデータでも全国トップの盛り上がりで、かつ来年以降も那覇空港第二滑走路の影響で一気に大爆発しますよというお話でした。沖縄のポテンシャル、凄い!
元Booking.com アカウントマネージャー。数百以上の宿泊施設にウェブ販売をアドバイス。アパートメントタイプから、ビジネス・リゾートホテル、グローバルチェーンまで幅広いタイプの宿泊施設の販促をサポート。OTAの裏事情まで熟知したノウハウでホテル・民泊のウェブ集客をお手伝いします。