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【ホテル経営者向け】ミスター金城のやばい戦略|格安チェーンと戦わない差別化

最終更新日:2026年9月24日

📅 2021年2月の記事です

料金・契約条件・市場の状況は、すべて2021年2月の執筆時点のものです。2026年9月に、ホテル・民泊オーナーの方向けに「差別化」の章と「2026年の視点」を追記しました。※アイキャッチ画像はイメージです。

あの格安ホテルチェーンMr. KINJO(ミスターキンジョウ)が「Mr.KINJO RENTAL HOTEL」として月額38,000円〜のレンタルホテルサービスをリリースしました。

あのミスキンのやる事だから何事か!と沖縄県内ホテル業界はざわついています。そこで本日は、「Mr.KINJO RENTAL HOTEL」の概要と、その本当の狙いを掘り下げていきます。

この記事は2部構成です。第1部でミスター金城の「やばい」戦略を分解し、第2部では視点を自分の宿に移して、格安チェーンと戦わないための差別化を考えます。

この記事でわかること

✔第1部:「月額38,000円」のレンタルホテルの実際の費用(1ヶ月だけ借りると約18万円)と、本当の狙いである広告効果

✔第1部:那覇の最安値帯を押さえるミスター金城の価格戦略

✔第2部:格安チェーンの真似をしても勝てない理由

✔第2部:格安チェーンと競合しない客層・部屋・付加価値のつくり方

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第1部

ミスター金城のやばい戦略

レンタルホテルの裏側と、価格と話題で市場を押さえる手口

今日の内容
  1. 戦略①「レンタルホテル 月額38,000円」というパワーワード
  2. 戦略②本当の狙いは「広告効果」
  3. 戦略③那覇の最安値帯を“面”で押さえる価格戦略
  4. 格安チェーンの真似をしても勝てない理由
  5. ホテルの差別化戦略|格安チェーンと競合しない宿のつくり方
  6. 2026年の視点|あれから5年、オーナーが押さえたいこと
  7. まとめ|ミスター金城の戦略は学び、格安チェーンとは戦わない
  8. よくある質問

戦略①「レンタルホテル 月額38,000円」というパワーワード

Mr.KINJO RENTAL HOTELの告知バナー「ホテルを賃貸に!38,000円〜」

■「Mr.KINJO RENTAL HOTEL」とは

「住まいのようにホテルに宿泊できる」をコンセプトに下記の内容で各地のMr. KINJOホテルを貸し出すサービスです。

ウェブサイトにある記載は下記

Mr.KINJO RENTAL HOTEL の条件(2021年2月)

賃料1room/1ヶ月 ¥38,000~(管理費¥1,000-)

初期費用敷金・礼金なし

設備家具・家電付き

立地那覇市内 好立地

特典2月入居、賃料無料

契約※1年定期賃貸借契約

(詳細条件お問い合わせください)

出典:住まいのようにホテルに宿泊できる新サービス「Mr.KINJO RENTAL HOTEL」について

Mr. KINJOの不動産部門のページを見ると、既にMr. KINJOホテルが並んでいます。実際の価格は38,000円〜44,000円と格安です。

Mr.KINJO不動産の物件一覧。那覇市内のMr.KINJOホテルの部屋が月額3万〜4万円台の賃貸物件として並んでいる
出典:Mr. KINJO不動産(2021年2月時点)

月額38,000円となると、1日当たり約1,267円なのでゲストハウスよりも安く驚異的ではありますが、実はこれにはカラクリがあります。そこを元OTAで元不動産屋の著者が解説致します!

■実態は「1年定期の賃貸契約」

鍵穴を工具で開けようとしている手元。レンタルホテルの「カラクリ」を表すイメージ写真

ネーミングが「レンタルホテル」なのでホテル業界の新たな革命か!!と思ってしまいますが、「1年定期賃貸借契約」とあるように、実際には賃貸事業への業種転換です。

POINT

いわば「コロナが収まるまで一部賃貸事業を開始します」という事です。

「1年定期」として、コロナが収まるであろう1年後には宿泊業に戻る布石も打ってありますね。

38,000円という価格だけが注目されていますが、賃貸契約なので、普通のアパートを借りるのと同じで、下記のような費用が別途かかってくるのです。

項目 金額
仲介手数料 家賃の1ヶ月分
保証会社 15,000円
火災保険 15,000円
退去時クリーニング代 25,000円
光熱費 実費

さらに、1年定期賃貸借契約なので、1年以内の退去には違約金が発生します。

確認した所、Mr. KINJOの場合は、4ヶ月未満での退去には家賃の1ヶ月分の違約金が発生するそうです。(4ヶ月以上の賃貸の場合は発生しない)

■1ヶ月だけ借りると総額は約18万円

つまり、月額38,000円の部屋を1ヶ月だけ借りようと思った場合、総額で下記の費用が発生するのです。

項目 金額
家賃 38,000円
管理費 1,000円
仲介手数料 38,000円
保証会社 15,000円
火災保険 15,000円
退去時クリーニング代 25,000円
光熱費 約10,000円
違約金 38,000円
合計 約180,000円

全然安くない!!!!

但し、ちゃんと1年借りた場合だと大分安くなるかと思います。一般的な家具家電付き賃貸だとモノレール沿線で7〜8万円ですので、38,000円は破格です。

ちなみに、普通にMr. KINJOをホテルとして予約すると、今なら1ヶ月10万以下で借りれます。30日未満の場合は、面倒な賃貸借契約も不要です。

以上から、新サービスは1ヶ月程度のマンスリー事業としては大ゴケするのは確実です。4ヶ月から1年の中期賃貸としての需要は取り込めるかもしれませんが、そういった需要はそこまで多くない上に、ホテルには直接関係の無いマーケットでしょう。マンスリーのレオパレスさんからすると黒船かもしれません。

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戦略②本当の狙いは「広告効果」

木のテーブルに置かれた3本のダーツの矢。Mr.KINJOの狙いを表すイメージ写真

Mr. KINJOは何故コケると分かっているマンスリー事業を始めるのでしょうか。恐らくですが、Mr. KINJOの狙いは1年間月額38,000円で貸し出す事ではありません。

POINT

本当の狙いは、広告効果です。

■パワーワードで名前を全国に広める5つのステップ

1「レンタルホテル」というパワーワードを使用
238,000円という破格値で各種メディアに取り上げられる事を狙う
3実際には1ヶ月では高過ぎるので借りる人は殆どいない
4名前が全国に知れて、内地企業の中長期のワーケーション潜在層にリーチ
5あわよくば直接予約でOTAを通さずに中長期の直接予約を取り込める

というのを狙っているのではないでしょうか。そこまで深く考えていなくとも、「Mr. KINJO」という名前の宣伝効果は相当に高かったものと思われます。

■実際に各メディアで大きく報道された

実際、価格のインパクトから各メディアに取り上げられて大きく報道されています。

問い合わせも多いでしょう。これをリスティング広告で行うとなるとかなりの額になっていたはずです。

ホテルバンク、TRAICYは記事広告かと思いますが、この記事を見た業界人がツイッターやフェイスブックで拡散してくれる効果があります。シェアしたくなる程にインパクトのある金額設定なのです。

■「全国にタダで広告を出したようなもの」

OTAを通さずに直接予約を取り込むとなると、OTAより料金を大幅に安くするか、多額の広告費用を投入する必要があるのですが、「レンタルホテル 月額38,000円」というフレーズ、全国にタダで広告を出したようなものなのです。

金城太一、恐るべきビジネスセンス。。。

実際のMr. KINJOの那覇市内の最安値料金3,000円だと、1ヶ月9万円。マンスリーで20%引きになっても72,000円です。このあたりが現実的な最低ラインでは無いでしょうか。これだとそこまでインパクトが無いので、メディアにも取り上げられません。

今回のMr. KINJOレンタルホテルは、うまくメディアを利用した広告で、戦略勝ちといえるでしょう。

戦略③那覇の最安値帯を“面”で押さえる価格戦略

では実際にホテルとしてのMr. KINJOは市場でどれくらいの位置づけなのでしょうか。

3月の平日に大人1名で那覇市に1泊宿泊する場合の料金を調査して、安い順に並べてみました。

※ゲストハウスやカプセルホテルのドミトリーは除いています。※料金は2021年2月の調査時点のものです。

■那覇市:4,000円以下の37軒中23軒がMr.KINJO

4,000円以下

37軒

うちMr.KINJO

23軒

最安値

2,470円

赤=Mr.KINJO 那覇市・3月平日・大人1名1泊

順位 ホテル名 料金(円)
1 HOTEL StoRK 那覇新都心 2,470
2 Mr. Kinjo in Makishi 3,300
3 ホテル国際プラザ(国際通り) 3,420
4 Mr.KINJO inn Sky Harbor 3,500
5 Mr.KINJO One Style Makishi 3,500
6 MrKINJO Miki24 in front of Makishi Station 3,500
7 T スタイル 3,500
8 ホテルリブマックス那覇 3,510
9 Sumuka Shintoshin 501 3,563
10 Mr.KINJO inn NAHA 3,600
11 スマイルホテル那覇シティリゾート 3,750
12 コンフォートホテル那覇県庁前 3,780
13 Mr. Kinjo in Matsuo 3,850
14 Mr. Kinjo Violette 空港前 3,850
15 Mr.KINJO in Miegusuku 3,850
16 Mr.KINJO in Nahakita 3,850
17 Mr.KINJO in NAMINOUE 3,850
18 Mr.KINJO LINK in KUME NAHA 3,850
19 N’s Portside 泊 3,850
20 ミスター金城 イン 壺川 3,850
21 ミスター金城 イン 美栄橋 3,850
22 メルシェル辻 3,850
23 ホテルリブマックス那覇泊港 3,856
24 アパホテル 那覇 3,900
25 Simple Stay Makishi / Vacation STAY 45013 3,920
26 ルートイングランティア那覇 3,920
27 メゾン こがね 4B 3,927
28 メゾン こがね 5A 3,927
29 Good Life Apartment ( Okinawa ) 3,960
30 Mr. Kinjo in Arcade 3,960
31 スマイルホテル沖縄那覇 (泊港) 3,960
32 Mr. Kinjo in Sakaemachi 4,000
33 Mr. KINJO イン AirPort 4,000
34 Mr.KINJO in Color’z Kuninda 4,000
35 Mr.KINJO in MATSUYAMANNA 4,000
36 ミスター金城 イン D-buil 4,000
37 ミスター金城 イン 久米 4,000

那覇市内全300件の一覧はこちら

最安値付近に多くのMr. KINJOホテルが並んでいるのが見て取れます。掛ける30泊して頂ければ1ヶ月分の料金が出ます。レンタルホテルの料金の約半額。

4000円以下で抽出しても、37軒ものホテルが並びます。ホテルですので、全てコミコミの料金です。

マーケット全体の価格がおかしな事になっていますが、その先導を切っているのがMr. KINJOなのです。周りのホテルも、近隣が安いので安くせざるを得ないのです。

■名護市:競合が少なく、最安でも約4,000円

競争の激しさがいかにマーケット料金に影響を与えるかを知って頂く為に、他の地域も調査してみました。

同じ条件で名護市でも調べてみた所、名護市では那覇市に比べ競争が激しくない事もあり、最も安い料金で4,000円となっています。

赤=Mr.KINJO 名護市・3月平日・大人1名1泊

順位 ホテル名 料金(円)
1 ミスター金城 イン ぐすく 3,960
2 ミスター金城 イン マタビー 4,400
3 ゲストハウス ウムサン 4,675
4 ホテルルートイン名護 4,680
5 Condominium Hotel Likka in Nago 4,980
6 ホテルさくらのファミリア名護 5,300
7 Little Island Okinawa 名護 5,472
8 ホテルトーマス名護 5,590
9 ホテル アイオライト 5,625
10 Kariyushi LCH. Resort 6,050
11 スーパーホテル沖縄・名護 6,210
12 ホテル ゆがふいん おきなわ 6,320
13 ゲートイン名護 6,400
14 HOTEL HOUKLEA 6,600
15 白浜ホテル 6,930
16 グリーンリッチホテル沖縄名護 7,000
17 沖縄サンコーストホテル 7,935
18 Skyterrace Nago 9,003
19 ホテル リゾネックス名護 9,380
20 ホテル ハイビスヤブ 10,000

1万円以下で抽出しても20軒と、那覇市に比べて競合ホテルが多くない事がわかります。

競争って恐ろしい。。。

第1部のまとめ|ミスター金城のやばい戦略

✔「レンタルホテル 月額38,000円」は、実態は1年定期の賃貸契約。1ヶ月だけ借りると総額約18万円(2021年当時)

✔本当の狙いは広告効果。パワーワードと破格値でメディアに取り上げられ、広告費をかけずに名前を全国へ届けた

✔那覇では4,000円以下の最安値帯を多数の自社ホテルで押さえ、周辺の宿の相場まで引っ張っている

第2部

格安チェーンと戦わない差別化

ここからは、あなたの宿の話です

第1部で見たミスター金城の戦略は、広告と価格の両面で市場を押さえる「チェーンだからこそできる」打ち手です。第2部では視点を変えて、その隣で宿を営むオーナーがどう戦うか、正確にはどう戦わないかを考えます。

格安チェーンの真似をしても勝てない理由

階段を踏み外しそうな足元。格安チェーンの真似でつまずくことを表すイメージ写真

ホテル事業でしばらく需要が見込めない為に、単純に

「あのミスキンがレンタルホテル??よし!うちも続け!!」

というのは悪手です。観光客が見込めないので中長期滞在ゲストを取りに行くという選択肢は良いのですが、先に説明した通りMr. KINJOのレンタルホテルは、一般の賃貸事業です。しかも1ヶ月程度で借りると高い。ただ単に真似してもコケます。

価格も同じです。うまいこと当たって、Mr. KINJOホテルが一斉に賃貸に移行してくれれば

期待した方程式

宿泊用のMr. KINJOの部屋が減る=宿泊単価が上がる

という方程式も成り立つので、少し期待していましたが、それも難しそうです。これまで通りホテルの価格破壊は継続していきそうですね。

最安値帯を多数の自社ホテルで押さえるチェーンに、1棟・数室の宿が値下げで挑んでも体力勝負で負けます。結局はこれまで通り、ホテルとしてのMr. KINJOとは戦っていかなければいけないのですが、その為にはMr. KINJOのホテル部門と競合しないようにする事が必要になります。

ホテルの差別化戦略|格安チェーンと競合しない宿のつくり方

緑のグリーンピースの中に1粒だけオレンジ色の豆。差別化を表すイメージ写真

■Mr.KINJOホテルの特徴と、競合しない特徴

Mr. KINJOホテルの特徴と、これと競合しない特徴をあげると下記のようになるのではないかと思います。

Mr.KINJOホテルの特徴

・1ルーム

・ダブルベッド

・1〜2名用

・単身向け

・シンプル

・宿泊特化

・家具家電付き

・激安

・好立地

・駐車場無し

競合しない特徴

✔1LDKやそれ以上の広めの部屋

✔3名以上

✔ファミリー向け

✔宿泊以外の付加価値

✔デザイナーズタイプでオシャレ

✔食事付き

✔駐車場付き

これに当てはまるのであれば、対抗出来るでしょう。

ただし、3名以上は、コロナで密が避けられる昨今はあまり需要がありませんのでご注意下さい。(2021年当時)

■差別化の3つの軸

学び1比べられる相手を知る|同じ棚に並ぶ宿を把握する

那覇では4,000円以下に37軒が並び、そのうち23軒がMr.KINJOでした。一方、競合の少ない名護では最安でも約4,000円です。

同じ客層・同じ部屋タイプの宿が密集するほど、「近隣が安いので安くせざるを得ない」状態になります。まずは自分の宿が、OTAの検索結果でどの宿と同じ棚に並べられているのかを把握することが出発点です。

学び2客層と部屋のつくりで戦わない

1ルーム・1〜2名・単身・宿泊特化という土俵では、価格で勝ち目はありません。

広めの部屋、ファミリー・グループ、駐車場、食事や体験などの付加価値、デザイン性など、格安チェーンが提供していない価値で選ばれる理由をつくることが、価格競争から抜け出す近道です。

学び3ひと言で伝わる強みを、直接予約につなげる

ミスター金城の「レンタルホテル 月額38,000円」から学べるのは、真似ではなく「ひと言で伝わる切り口」の強さです。

小さな宿でも、選ばれる理由をひと言で言える状態にして、公式サイトからの直接予約やリピーターの導線を整えておけば、OTAの価格比較だけに頼らない集客の柱を育てられます。

2026年の視点|あれから5年、オーナーが押さえたいこと

この記事を書いた2021年2月は、コロナ禍で観光客が大きく落ち込んでいた時期でした。Mr.KINJOのレンタルホテルも、その状況で打ち出された一手です。

2026年9月時点のMr.KINJO公式サイト(mrkinjo.jp)では、那覇・南部、中部、北部、宮古島、石垣島のエリア別にホテルを掲載し、キッチン・洗濯機付きの長期滞在向けの施設、沖縄県民限定のプラン、会員制度(Mr.KINJOメンバーズ)などで、公式サイトからの予約を案内しています。

レンタルホテルとしての募集が現在も続いているかは公式サイト上では確認できませんでしたが、「長期滞在」と「自社会員への直接予約」を宿泊事業の中で続けている点は、この記事で指摘した狙いとも重なります。

今、オーナーが押さえたいこと

✔需要が戻っても、競合が密集するエリアでは最安値の宿が相場を引っ張る構造は変わらない

✔価格で合わせるより、客層・部屋のつくり・付加価値で「比べられない宿」を目指す

✔公式サイト・会員・リピーターなど、OTAに頼らない直接予約の導線を育てておく

✔中長期滞在は「安く貸す」ではなく、設備と料金設計で取りにいく

まとめ|ミスター金城の戦略は学び、格安チェーンとは戦わない

この記事のポイント

✔第1部:「レンタルホテル 月額38,000円」は1年定期の賃貸契約で、本当の狙いは広告効果(2021年当時)

✔第1部:那覇の最安値帯を多数の自社ホテルで押さえ、周辺の相場まで引っ張る価格戦略

✔第2部:真似や値下げで挑むのではなく、Mr.KINJOと競合しない客層・部屋・付加価値で差別化する

✔第2部:ひと言で伝わる強みをつくり、直接予約とリピーターにつなげる

よくある質問

Mr.KINJOの「レンタルホテル」とはどんなサービスですか?

「住まいのようにホテルに宿泊できる」をコンセプトに、那覇市内のMr.KINJOのホテルの部屋を月額38,000円〜(管理費1,000円)、敷金・礼金なし、家具・家電付きで貸し出すサービスです。ただし契約は1年定期賃貸借契約で、実態はホテル業から賃貸事業への一部業種転換です。

月額38,000円のレンタルホテルを1ヶ月だけ借りると、総額はいくらになりますか?

賃貸契約なので、家賃と管理費のほかに仲介手数料、保証会社、火災保険、退去時クリーニング代、光熱費がかかり、4ヶ月未満で退去すると家賃1ヶ月分の違約金も発生します。記事の試算では、1ヶ月だけ借りた場合の総額は約180,000円です。一方、1年きちんと借りるなら、モノレール沿線の一般的な家具家電付き賃貸(7〜8万円)と比べて破格です。

客室が埋まらないとき、「うちもレンタルホテルを真似しよう」は有効ですか?

悪手です。観光客が見込めない中で中長期滞在ゲストを取りに行くという選択肢自体は良いのですが、Mr.KINJOのレンタルホテルは実際には一般の賃貸事業で、1ヶ月程度で借りると高くつきます。記事では1ヶ月程度のマンスリー事業としては失敗が確実で、4ヶ月から1年の中期賃貸の需要もそこまで多くないと見ています。ただ単に真似してもうまくいきません。

那覇市の格安ホテルの価格競争はどれくらい激しいのですか?

記事執筆時に、3月の平日に大人1名で那覇市に1泊する料金を安い順に調べたところ(ゲストハウスやカプセルホテルのドミトリーは除く)、4,000円以下だけで37軒のホテルが並び、最安値付近に多くのMr.KINJOホテルが並んでいました。その先導を切っているのがMr.KINJOで、周りのホテルも近隣が安いので安くせざるを得ない状況です。同じ条件で調べた名護市では、1万円以下で抽出しても20軒と、那覇市ほど競争は激しくありません。

Mr.KINJOのような激安ホテルと競合しないためには、どう差別化すればいいですか?

Mr.KINJOのホテルは、1ルーム・ダブルベッド・1〜2名用の単身向けで、シンプルな宿泊特化型、家具家電付き、激安、好立地、駐車場無しという特徴があります。これと競合しないのは、1LDKやそれ以上の広めの部屋、3名以上、ファミリー向け、宿泊以外の付加価値、デザイナーズタイプでおしゃれ、食事付き、駐車場付きといった特徴です。ただし記事執筆時はコロナで密が避けられており、3名以上の需要はあまりない点に注意が必要でした。

Mr.KINJOがレンタルホテルを始めた本当の狙いは何ですか?

記事では、本当の狙いは広告効果だと見ています。「レンタルホテル」というパワーワードと月額38,000円という破格値で各種メディアに取り上げられ、内地企業の中長期のワーケーション潜在層にリーチし、あわよくばOTAを通さない中長期の直接予約を取り込む狙いです。OTAを通さずに直接予約を取り込むには、OTAより料金を大幅に安くするか多額の広告費用を投入する必要がありますが、このフレーズで全国にタダで広告を出したようなものだと解説しています。

3〜30室の民泊・ホテルを
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松根 一義(マイズインバウンド株式会社 代表取締役)
この記事を書いた人
元 Booking.com アカウントマネージャー

Booking.com 那覇オフィス立ち上げ時 から数百以上の宿泊施設にウェブ販売をアドバイス。アパートメントタイプから、ビジネス・リゾートホテル、グローバルチェーンまで幅広いタイプの宿泊施設の販促をサポート。

現在は沖縄県を中心に200室以上の宿をサポート中。

OTAの裏事情まで熟知したノウハウでホテル・民泊のウェブ集客をお手伝いします。

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