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【全国旅行支援】ホテルはいくらで売り出すべきか!? 割引上限額から考える最適販売価格と注意点

最終更新日 : 2022年10月13日

10月11日から開始される全国旅行支援。宿泊費用を40%国が負担してくれるという事もあり観光需要の爆発が期待されています。ホテル・民泊運営者はいくらで売り出そうか色々と試行錯誤されているかと思います。そこで本日は割引上限額からどのくらいの価格設定で売り出せばいいのかを考えてみます。

全国旅行支援概要

まずは全国旅行支援の割引の概要を抑えておきます。

  • 割引率:旅行・宿泊代金の40%
  • 割引上限額(1名一泊あたり)
  • ① 交通付旅行商品:8,000円
  • ② 交通付旅行商品以外:5,000円
  • ③ 日帰り旅行:5,000円
  • 地域クーポン
  • 平日:3,000円
  • 休日:1,000円

https://okinawasaihakkennext.com/

交通付旅行商品とは、簡単にいうと航空券付きパッケージ旅行の事です。楽天やじゃらん等で予約できます。

割引上限額になる宿泊費

せっかくなので割引を最大限の5,000円 or 8,000円かつ40%まで利用したいところです。上限額まで割引額を利用する宿泊料金は上限額を割引率の40%で割り戻せば算出できます。

  • ① 交通付旅行商品 → 20,000円/泊/人 (割引8,000円 ゲスト手出し12,000円)
  • ② 交通付旅行商品以外 → 12,500円/泊/人 (割引5,000円 ゲスト手出し7,500円)
  • ③ 日帰り旅行 → 12,500円/人 (割引5,000円 ゲスト手出し7,500円)

この金額以上になると、割引上限額を超えてくるので、ゲスト負担割合が大きくなります。高級ホテル等では負担感が増しますね。このあたりは、以前のGoToで高額ホテルに予約が集中し過ぎて不満が出ていた為、配慮したのでしょう。

逆にこの金額以下になると、ゲスト手出し自体は減りますが、割引上限まで利用できない為、ちょっともったいない気もします。

1名単価12,500円〜20,000円の宿泊施設が最も恩恵を受けるでしょう。

割引率シミュレーション 宿泊のみ

交通無しという前提で、一人で1泊下記の料金で宿泊した場合のシミュレーションをしてみます。

宿泊代金割引額ゲスト負担額割引率
¥5,000¥2,000¥3,00040%
¥12,500¥5,000¥7,50040%
¥15,000¥5,000¥10,00033%
¥20,000¥5,000¥15,00025%

2名の場合はこの2倍の額となります。

12,500円以下だと割引率が最大化します。

上限額が儲けられている事で、単価の低い中小ホテルにも優しい設計ですね。

割引率シミュレーション 地域クーポン込

割引率を地域クーポンを加えて計算してみます

宿泊代金割引額ゲスト負担額平日地域クーポン週末地域クーポン平日割引率週末割引率
¥5,000¥2,000¥3,000¥3,000¥1,000100%60%
¥12,500¥5,000¥7,500¥3,000¥1,00064%48%
¥15,000¥5,000¥10,000¥3,000¥1,00053%40%
¥20,000¥5,000¥15,000¥3,000¥1,00040%30%

平日で5,000円売り出した場合、なんと割引率実質100%!!  タダで宿泊できてしまう計算です。

地域クーポンを計算しないと12,500円以下の割引率は同じ40%でしたが、地域クーポンを加えると、安い宿泊費程割引率が高くなってお得になります。

以前は高単価の施設ほど恩恵を受けて低単価の施設は全くでしたが、今回は期待できそうですね。

利用の注意点

いくつか注意点もあります

最低料金

下記を下回る場合、割引も地域クーポンもつかなくなる為注意が必要です。

  • 平日:1人1泊(日)あたりの旅行代金が5,000円未満になるもの 
  • 休日:1人1泊(日)あたりの旅行代金が2,000円未満になるもの

ゲストハウスやカプセルホテルは死ねという事でしょうか。。。

1,2名料金が同額のホテルは注意が必要です。例えば1名でも2名でもが5,000円だと、1名の場合は割引適用、2名だと不適用となります。

人数ごとに料金が異なっても、2名が10,000円未満、3名15,000円未満等、1名単価が5,000円を切るホテルもご注意下さい。

その点を考えると、価格で攻めるホテルは人数単価5,000円に設定する必要があるため、10月11日以降は

  • 1名5,000円
  • 2名10,000円
  • 3名15,000円

という具合に、人数単価5,000円のホテル、民泊が増えるでしょう。みんな同じ価格という現象が起こるはずです。

魅力があるホテルであれば、最大割引率の40%を受けられる価格、人数単価12,500円に設定するとよいでしょう。

幼児

地域クーポン配布は幼児にも適用される為、お得に感じますが、人数が増えると下記のようにそもそもの割引適用外になってしまう可能性もある為、注意が必要です。

まとめ

割引が適用になるように設定、プラン作成が必要です。楽天トラベル、じゃらん等、国内OTAは既に全国旅行支援割引に向けて動いている為、これらのOTAからプラン作成等を行うとよいでしょう。

海外OTAに関しては開始に向けて各社調整中のようですが、Airbnb、Expediaは不参加を発表しています。

しばらくは国内OTAで全国旅行支援を利用して日本人の集客、海外OTAは復活しつつあるインバウンドを集客するという位置づけになりそうです。